山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

北極圏の犬ぞり遠征をライフワークにしている山崎 哲秀のブログです。北極圏を犬ぞりで遠征し環境調査を行うアバンナットプロジェクトに取り組んでいます。このブログでは、遠征前は日本での準備や生活の様子、遠征中は、北極圏の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

202071日(水) 大阪 晴れ、曇り

 63日にグリーンランドから帰国した。と言っても、航空便の混乱や、帰国者14日間の隔離生活義務を経て、自宅に帰り着いたのが617日。グリーンランド最北の先住民族の村、シオラパルク(僕の活動拠点)を出てから、なんとほぼ1ヶ月かかって、ようやく大阪の自宅に到着したのだった。そのあとも自宅待機を意識して、誰にも言わずにひっそりと過ごしていた。

帰国者への風当たりが強いようですけど、1ヶ月が経ち、症状はないですから、海外にいたとはいえ、もう大丈夫ですよね?

 どうしてもこのあとも、外出しての打ち合わせやら、動かないといけないことが多く、自分なりに携帯外出グッズを用意してみた。

 

うがい薬とコップ(ペットボトルを1/3くらいに切った)、消毒用スプレー(エタノールとハッカ油スプレー)、アベノマスクと不織布マスク(電車移動など密の場所で2重に)。

早くワクチンが出来てくれたらいいけど、受け入れて、周りの方たちに迷惑をかけないように、上手く切り抜けていきたい。

 

写真:準備した外出用グッズ。
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2020529日(金) イルリサット 曇り

 シオラパルク村に飛来したアッパリアスの、その後報告を忘れていた。

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 網を自作し、ようやく516に、大群で飛来したアッパリアスを獲りに出かけたまではよかったが、作った網の棒が重すぎて、振り回すことが出来ず。なんと1羽しか獲れなかったのだ。これはもう、お笑いの話のネタでしかなかった。若い頃に、初めて挑戦した時でさえ、二桁は獲れたのに(笑)

網の棒を手直しして、もう一度出かけたかったけど、帰国に向けての後片付けが慌ただしく、断念したのだった。

 

写真:飛来したアッパリアスと製作した網。

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2020年5月27日(水) カナック 晴れ
 5、6月の日本の研究者チームの観測調査が、来シーズンに延期となり、その後、帰国の準備を始めて、ようやく段取りが付いた。5月22日にシオラパルク村を後にした。
まだグリーンランド内にいるが、道中の航空機が数日前に変更されるなど、ほんとに帰国できるのか、まだ半信半疑な心境。
帰国することが、風当たりも強そうだが、昨年中から決まっている、日本国内での沢山の予定が、実施されるのか、延期されるのかもまだ決定されていなかったり、滞在資金面においでも、こちらでボーッとしているわけにはいかず、状況が許してくれない。

写真:ワンコたち、必ず戻って来るから、待っていてくれよ。
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2020年5月12日(火) シオラパルク 晴れ マイナス12.1℃
 すこぶる快晴。気象計のメンテナンスを終了。少しずつ、作業を終わらせている。
アッパリアスは5月10日に飛来したけれど、まだ下界には降りて来ない。
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2020年5月9日(土) シオラパルク 晴れ マイナス11.4℃
 気温がグンッと上がって来ると、家の中にどんどん「蠅(ハエ)」が発生する。冬季中も気温が高い日が続くと、暖かい部屋の中に、ハエが発生することがある。それがまたバカでかいのだ。

こんな北極の不思議が書かれている本があります。ぜひ!
「ふしぎな北極のせかい」リピックブック刊 → https://repicbook.com/gallery/hokkyoku/
20200509(ブログ用)

写真:家の中に発生したハエ。

2020年5月6日(水) シオラパルク 雪~吹雪 マイナス8.0℃
 5、6月の2か月間予定されていた、日本の研究者チームによる、グリーンランド南東部地方、内陸氷床での氷河掘削観測調査、SE-DOME Ice Core Drilling Project 2020が、Covid-19の影響で、来シーズンに延期することが正式に決まった。サポートに入ることになっていたが、今の情勢からはどうしようもない。
来シーズンに向いましょう!
SE-DOME Ice Core Drilling Project 2020 → SE-DOME Ice Core Drilling Project 2021
20200506(ブログ用)

さて僕は、帰国のことを考えないといけない。

2020年4月28日(火) シオラパルク 吹雪 マイナス10.5℃
 天気が大荒れで、昨日から吹雪だ。あさってあたりまで、続きそうな予報。
こういう日は、心置きなく屋内作業が出来る。

シオラパルク村から少し南にあるサビシビックという村に、例年よりも一週間以上も早く、夏の風物詩である水鳥「アッパリアス」が、飛来したそうだ。夏期に毎年、大群で産卵にやって来る。
シオラパルク村にはいつもの年だと、5月15日前後くらいに訪れるが、ここにも早く飛来するかもしれない。
アッパリアスは昔から、地元の人たちの貴重な食糧の一つで、捕まえ方がユニークで、虫のように網で獲るのだ。
アッパリアスが飛来する時期には、もう随分と長い間、滞在する機会が無かったけど、久々に見ることができそうだ。
ただ今、網を製作中。

写真:網を編む作業。
20200428(ブログ用)

2020年4月26日(日) シオラパルク 曇りのち雨 プラス3.1℃
 4月に入って、すっかり暖かくなった。太陽が出ている時は、陽射しが暑い。

今日26日は、朝から曇りで、吹く風が暖かいなあ・・と思っていたら、夕方の気温はプラス3.1℃。夜にはなんと雨が降り始めた。この時期にしては珍しいと思う。

写真:窓には雨の滴が・・。
20200426(ブログ用)

2020410日(金) シオラパルク 晴れ マイナス15.9

 村にずっといると、僕の犬ぞりを当てにされて、狩猟に行こう、と最近よく誘われる。白夜の季節になると、みんな出回りたくウズウズするのだと思う。犬ぞりを持たない人たちも増えている時代だ。でも今は全て断っている。それがギクシャクした関係にもなったりする。


犬ぞりを始めた頃は、狩猟にも興味があり、連れて行ってもらったり、自分でも挑戦したりしていたけど、狩猟は時間があってない世界。時間の組み立てが出来ない世界でもあるのだ。

今はとにかく、現場での取り組みは、観測を主としている。ここにきて、ようやく形になってきている。来冬からはシオラパルク村をベースに、日本の観測チームが長期観測をすることにもなっている。それが計画より、少しでも長く続くように、さらにこれまで以上に、現場でのサポートをやりたい。冬季中に研究者が不在の時の、データ収集や観測機器のメンテナンスなどもそうだ。

動ける脚は、やっぱり自分で確保しておかないと、自由が利かない。


あれこれ出来る性格ではなく、狩猟もやるからには徹底してやらないと中途半端になる世界だし、欲を出すと、どちらも中途半端になるのが、目に見える。時間が足りない。

若い時は時間が永遠にあるように感じて、あれもこれも出来るんじゃないかと思っていたが、このくらいの歳になると時間は永遠ではなく、的を絞って集中していたい。

20200410(ブログ用)




2020年4月9日(木) シオラパルク 曇りのち雪 マイナス7.4℃
 シオラパルク村のあるフィヨルドの奥に、Meehan氷河という小さな氷河があって、その左サイドモレーンは犬ぞりの登行ルートにもなっている。何年か前に研究者チームとサイドモレーンを登って内陸氷床に観測に行った年には、2月の寒さの厳しい時期に、すでに水が流れていたことがあった。
それ以来、毎年気をつけて確認していて、今年2月下旬に様子を見に行った時は、凍り付いてはいたが、水が染み出ているような形跡があった。
4月に入ってからもう一度確認に行くと、水が染み出ていた。これは4月の太陽の日射が溶かした??それとも2月にもすでに水があった?

写真:上の写真は、今年2月21日のMeehan氷河サイドモレーンの様子で、この時は、凍り付いてはいたが水が染み出ている形跡。写真下は、今年4月4日の同地点で、水が溜まっていた。
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2020年4月4日(土) シオラパルク 曇り マイナス19.2℃
 作業はたくさんあって暇ではないのだけど、待機が続き、もどかしい毎日だ。
シオラパルク村でCovid-19が蔓延しているのではなく、このあとの予定が定まらない。

状況によっては、飛行機便のキャンセルや変更があったり、個人の話だけではないので、色々とすぐに動ける場所にいるべきだし、あとタイミングもあるだろうけど、果たして日本に帰国できるのか?というより、帰国しても大丈夫なのか・・。
ここにいる限りは今のところ100%感染はしていないけど、帰国する道中で、どこかでウイルスをもらって、日本に持ち込んで、周りの人たちに迷惑かけてもダメだし・・。
かと言って、帰国せずに夏期をこちらでただ過しても、予算が尽きるし・・(笑)。7月から10月にかけて、すでに日本国内で入っている予定に穴をあけるわけにもいかないし・・。

むむ~っ、ワンコたちよ、気を紛らわせてくれ。
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2020年4月1日(水) シオラパルク 雪 マイナス14.2℃
 天気がスッキリしない日が続いている。
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昨夜からやや強めの風が、雪交じりで吹き続けていて、天気が悪いにも関わらず、気圧がどんどん上昇。手持ちの気圧計を朝から見ていると、夕方までに1056hpaまで上がるという高気圧。なかなか見ない気圧だな。
Covid-19騒動で、気持ちは高気圧とまではいかないけど・・(笑)。

5~6月の観測調査は、大きく変更がありそうな気配。決定までの待機が続いている。

写真上:今日の窓の外。こんな悪い天気の中、気圧がどんどん上昇。
写真下:数日前、生後9ヶ月を過ぎた「ハッサク」と。兄弟の「ミカン」が隠れて写らず。
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2020年3月23日(月) シオラパルク 曇りのち雪 マイナス20.9℃
 東京の知人から、「桜」の写真が届いた。暖かそうだな・・。
2004~2006年にかけて南極観測隊で越冬して以降、この時期は毎シーズン北極に滞在しているので、随分と長い間、満開の桜を見てないなあ・・。
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こちらも気温が緩んできた。すっかり太陽は時間が長く、高く聳えるようになり、陽射しが眩しい季節となった。白夜に向け、まっしぐら。

シオラパルクに待機中で、犬ぞりを走らせながら、黙々と海氷のデータ収集やら、作業をこなしている。コロナウイルス騒動で、このあとの予定が不透明だ。グリーンランドも外国からの入国がストップされている。

写真:送られてきた桜の写真。

2020年3月17日(火) シオラパルク 曇り、雪 マイナス19.4℃
 5月、6月のグリーンランド南東部地方での観測調査に向けて、運搬用の小ゾリを製作済み。
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数日前にコロナウイルスの感染者が、グリーンランドでも確認されたとのことで、果たして研究者チームがすんなりとグリーンランド入り出来るのか、全く分からない状況。気持ちが切れないように維持している。

写真上:製作した台車用の小ゾリ。
写真下:バラバラにして、スキーバックで、合流地まで持って行く予定。
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2020年3月12日(木) シオラパルク 晴れ マイナス31.6℃
 快晴が続く。この1週間は、マイナス30~35℃くらいの気温で、冷え込んだ。2月19日に極夜明けの太陽が顔を出し、どんどん高く聳えていく。気温もそろそろ緩んでくるはずだ。

 今日の犬橇では、途中で角ちゃん(角幡唯介さん)と行き会い、写真を一緒に撮った。角ちゃんは3月20日頃から、犬ぞり旅行に出かける。
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 僕もテントを持って、泊まり込みで出かけたいところだけど、4月中旬を過ぎたら、グリーンランド東海岸側の氷床での観測調査サポートに、2ヶ月間入ることになっていて、コロナウイルスで世界中が騒然として、研究者との合流期間がずれたりする可能性も出て来たので、何かあればすぐに動けるように(常に連絡が取れるように)シオラパルク村で待機することに。シオラパルク村周辺での観測データ収集課題がたくさんあるので、犬ぞりを足にして、ワンコたちと戯れながら、作業を続けることにする。
 そうそう、いい知らせもある。この初冬から、シオラパルク村をベースとした長期観測が、日本の研究者の方たちによって始まる。僕も支援として手伝うことになっている。
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写真上:角ちゃん(右)と。
写真下:犬たち13頭と走る。

2020年2月19日(水) シオラパルク 晴れ マイナス23.2℃
 快晴!太陽が戻って来た。北緯77度47分に位置するシオラパルクは、10月中旬頃から、延々と極夜が続く。4ヶ月ぶりに太陽が顔を出した。

写真:戻って来た太陽。
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2020年2月17日(月) シオラパルク 晴れのち曇り マイナス20.5℃
 2月13日から14日にかけて、強烈なブリザードが吹き荒れ、シオラパルク村から沖合い15~20kmほどで、海氷が流失した。そのあとさらに、波のうねりが海氷を崩壊させて、15~16日にかけては、村から沖合い5kmほどまで海氷が流失。
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 今日17日、対岸のカギャ岬まで犬ぞりを走らせて、海氷の偵察に行ってきた。
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 開水の影響か、どんよりとした雲が、海上空には広がっている。ほんとなら今日、極夜が明けて、久々の太陽が顔を出すはずだったのに・・。残念。
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写真上:シオラパルクの裏山からカギャ岬を望む。黒く海水部が見える。
写真中と下:カギャ岬にて。

2020年2月9日(日) シオラパルク 曇りのち晴れ マイナス28.0℃
 このところ、マイナス30℃以下の気温が続いていたので、今日は暖かく感じた。

 今シーズンは0.5歳から1.5歳のワンコたちが全部で7頭いて、5頭がオス犬、2頭がメス犬。夏期の留守中に、3頭の働き盛りのオス犬を死なされてしまったので、殆どNewチームといった感じだ。
 1.5歳を過ぎたナノッ&クマ兄弟は、昨シーズン生後6ヶ月目頃から、橇を曳くのは覚えさせていた。だからすんなりと今シーズン、本格的な犬ぞりデビューとなった。
 1歳を過ぎたガイ♂は昨シーズン、生後3ヶ月を過ぎた頃から母犬と一緒に、橇には繋がず、走ることだけは訓練していたので、今回犬ぞりを繰り返すうちに、すっかり橇を曳けるようになった。今や堂々たる橇曳き犬だ。
 夏に生まれたハッサク&ミカン兄弟は、生後6ヶ月からの犬ぞり訓練となり、最初はかなり戸惑っていたが、年が明けてから反復するうちに、どうやら最近になって、犬橇のパターンを覚え、いい感じでチームに加わってくれた。あとはみんな、長距離を走らせ、体力をつけていくことになる。
 ガイと兄妹のミラン、ハッサク&ミカンの兄妹のコナツは、まだ犬ぞり訓練を始めていないが、メス犬は意外とすんなり溶け込んでくれるので、心配していない。
僕の感覚では、生後3ヶ月を過ぎた頃から犬ぞりレッスンを始めるのが、一番スムーズだ。
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 新しいワンコたちを合わせ、今日ようやく全13頭のオス犬で走ることができた。極夜明け前を目標にしていた。やっぱり十数頭での犬ぞりは、爽快だ!若い時に僕が、犬ぞりをやりたい、と思ったきっかけは、当時エスキモー猟師が十頭以上で走らせる、犬ぞりのダイナミックさに感動したからだった。あちこちでそんな犬ぞりが走っていた。時代と共に今は、犬ぞりの規模が縮小される一方だ。寂しい。エスキモーと呼べる人たちも、もういなくなってきた。
 僕の一世代後では、角ちゃん(角幡唯介さん)がエスキモースタイルの犬ぞりを始めてくれたので、もう一世代、若い世代で誰か日本から犬ぞりを始めてくれないか、と待っている。植村直己さん、大島育雄さんの時代から、なんとか続いている伝統だ。
満月が空に転がる中、気持ちよく走ってきた。あと一週間ほどで極夜が明け、太陽が戻って来る。
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写真:今日の犬橇にて。

2020年2月4日(火) シオラパルク 晴れ マイナス33.9℃
 今年に入って、時間の合間に製作していた「ニオガヤ」(エスキモーのアザラシの毛皮の防寒靴)が、ようやく完成。昨シーズン製作しようと思っていたけど、手が間に合わなかった。
靴底は通常、アザラシの厚い革を使うが、擦り減りやすいので、長持ちするように、市販されている極地用防寒靴の、耐寒樹脂ソールを切り取って縫い合わせた。
今日さっそく犬ぞりで使った。いい感じ。
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 2020年2月3日(月) シオラパルク 晴れ マイナス30.3℃
 地元で応援して頂いているサッチンさんを通じて、童画家・徳治昭さんから、犬ぞりの絵が、自宅に届いたそうだ。原画は日本に帰国してから目にすることになるけど、写真がメールで届いた。
うわ~、いいなあ!徳さん、そのうちぜひジョイントを!

徳治昭さん→ https://ja-jp.facebook.com/tokudougakan
サッチンさん→ http://diary2.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/pound_cake/
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2020年2月2日(日) シオラパルク 晴れ マイナス31.8℃
 ブログがまたまた滞ってしまった。元気でやっています。
 クリスマスに海氷上に犬ぞりを乗り入れてから、9地点設置した海氷観測点を、1月中に2順目を終わらせるように、その他の作業と合わせて取り組んでいたが、1月31日に予定通り2順目が終了。極夜の環境下、いいペースだと思う。少し気分的に余裕が出来たが、3順目、4順目・・と続けていく。これからは明るくなるので、作業もしやすくなる。シオラパルク村からは近場だが、ワンコたちのいいトレーニングにもなっている。
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 今日は自分の時間で、10頭のワンコたちを連れて、50kmほど走り込んできた。生後半年~1歳半のワンコたちも、繰り返し犬ぞりのパターンを練習し続けて、ようやくいい感じで走れるようになってきた。

暖冬の日本を横目に、こちらは12月下旬以降、それなりに冷えこんでいて、この数日はマイナス30℃前後が続いている。暖かいじゃん、と言われそうだが、この地域は暖流の影響で、大陸性の気候の北極よりは比較的に暖かいのだ。太陽が戻ってくる2月が、一年の厳冬期になる。

写真:あと10日ほどで太陽が戻って来る。今日の犬橇にて。

 2020年1月17日(金) シオラパルク 晴れ マイナス26.6℃
 金星が南の空に、赤く輝いている。
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こちらでは金星のことを「ナーリヒャット」と言う。こんな感じで南の空に赤く輝く金星は、こちらでは縁起がいいそうだ。

写真:夕方5時頃、南の空に赤く輝く金星。

 2020年1月12日(日) シオラパルク 薄曇り マイナス22.3℃
 月が明るく、太陽の代わりをしてくれるで、朝7時頃に犬ぞりを出す。

 高緯度地域では、空を真上に見上げると、北斗七星がすぐに目につくので、北極星も見つけやすいです。
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写真:今朝AM8:30頃の天空(上が北)。N77°44′、W70°45′付近の海氷上より。

 2020年1月8日(水) シオラパルク 曇りのち雪 マイナス21.8℃
 年が明けて、もう8日。なんだかんだと作業をしてたら、ブログが滞ってしまった。年末から、この時期では珍しく寒波となり、マイナス30~35℃くらいの気温が一週間ほど続いた。
 そんな中、元旦には犬ぞり走り初めをしたが、少し強めの風が加わり、新年早々に、いきなり顔面凍傷となった(笑)。
 犬たちを走らせることも兼ねて、海氷のデータも坦々と収集している。今シーズンは12月中旬に一度、ブリザードで海氷が流失してしまったので、シオラパルク前のフィヨルド内は、まだ35~40cmと氷の厚さは薄い。 ワンコも僕も元気でやっています。
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写真:今日の海氷測定にて(実際はもっと暗いです)。

2020年1月1日(水) シオラパルク 雪 マイナス28.6℃
 旧年中はありがとうございました。本年もどうぞ宜しくお願い致します。皆さまにとって、よい2020年になりますように。
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今年も世界最北の先住民族の村、シオラパルクで新しい年を迎えました。目標を達成できるように、マイペースで、変わらず取り組んでいきます。

2019年12月27(金) シオラパルク 晴れ マイナス21.9℃
 12月24~26日は、こちらはクリスマス祭日だった。どちらかと言うと、家族と過ごしている村の人たちを見ていると、この雰囲気は苦手で・・(苦笑)、犬ぞりで紛らわせることに。
 24日から始めるはずの犬橇が、悪天だったので一日スライドさせて、25日から始めることができた。海氷のデータ収集を同時に開始。今日から冷え込みが強まり出して、マイナス20℃以下の気温となった。
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 夏期中の7月初旬に、メス犬のリッカが、昨年の12月に続いて、またまた仔犬を3匹産んでくれていて、預かってくれていたピーター・Tが、しっかりと世話をしてくれていた。こんなペースで産んでも大丈夫か?と心配しつつ、メス犬1匹とオス犬2匹だ。
これまで産まれた仔犬には、知人にお願いして名付け親になってもうことが多かったが、昨シーズンのコテツや、産まれて数ヶ月の仔犬が伝染病でやられてしまったりなど、とにかく悲しませてしまったので、命名をお願いするのは封印することに。今回産まれた3匹は、まだワクチンが届かず、予防接種をしていないので、早くできるように祈っている。
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写真上:7月に産まれたメス犬「コナツ」。
写真下:コナツの兄弟の「ハッサク」(手前)と「ミカン」。

20191222(日) シオラパルク 雪のち曇り マイナス17.1

 冬至を迎え、ミッドウィンターということになる。極夜も折り返し。2426日、こちらはクリスマス祭日となる。明日は連休前の買い出しなど雑用をして、24日からいよいよ犬ぞりを始める予定。色々と準備している。

20191222(ブログ用)

写真:ミッドウィンター、正午の南の空。


2019年12月21(土) シオラパルク 雪時々曇り マイナス15.4℃
 12月12日のブリザードで流失した海氷は、再凍結を始めたあと、この数日間でようやく上を歩けるようになった。今日から、海氷上での測定を始めた。まずは歩いていける近場の一地点へ。厚さは約23cmだった。
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 ワンコたちの近況を追々ブログで紹介していくが、前シーズンの帰国時には生後3ヶ月を過ぎたミラン♀&ガイ♂兄妹は、すっかり大きくなった。嬉しかったのは、こちらでは夏期中には、誰にも懐かなかったそうだが、再会すると2頭とも飛びついてきてくれたこと。生後3ヶ月で、もうちゃんとそういう意識があったんだなあ・・。
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写真上:生後3ヶ月を過ぎた頃のミラン&ガイ。
写真下:すっかり大きくなったミラン(左)&ガイ。

2019年12月19日(木) シオラパルク 晴れ マイナス15.4℃
 グリーンランド最北のシオラパルク村(北緯77度47分)に、16日にようやく到着した。11月から天気が悪い日が多かったそうで、なんと12月に入ってからは、週2便ある定期ヘリコプター便が来たのは、16日の時点で2回目だったそうだ。カナックに5日間足止めを喰らったが、日本から8日目に辿り着いてラッキーだと思うことにしよう。
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ワンコたちと再会して、滞在の態勢を整え、順番に作業を進め、今日は朝6時頃、自動気象計の設置場所へ。計器類を一度回収し、村の借家に持ち帰りメンテナンス。午後1時頃再設置に出かけて、3時頃に家に戻ってきた。 村の前の海氷は、12日のブリザードで一度流失したが、昨日あたりから、再凍結した氷の上を歩き始めることが出来るようになっている。
インターネット回線も、今日繋がった。
20191219(ブログ用)

写真上:シオラパルク村の灯り。
写真下:海を背景に、自動気象計(写真は明るめに編集しています)。今年から、北見工業大学の観測チームの雨量計が隣りに設置された。シオラパルク村周辺での観測が広がり始めている。

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