山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

北極圏の犬ぞり遠征をライフワークにしている山崎 哲秀のブログです。北極圏を犬ぞりで遠征し環境調査を行うアバンナットプロジェクトに取り組んでいます。このブログでは、遠征前は日本での準備や生活の様子、遠征中は、北極圏の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

3月28(火)シオラパルク 曇り -18.7℃ 
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 前脚を故障していたベテラン犬の「ヒャカ」のリハビリを兼ねて、少しだけ犬ぞりを走らせようと思ったら、あまりにも海氷の状態がいいので、シオラパルクから北のほうへ30kmほど離れた、Neqe(ネケッ)と呼ばれている場所まで足を延ばしてしまった。「ヒャカ」も重症ではなかったのか、どうやら回復した様子で、快調に走っていた。
 
Neqeまでこの時期に、気持ちよく犬ぞりを走らせることが出来るシーズンは、久しぶりだな。ここ何年も、もうこの時期には海氷が流失していることが多かったからなあ。

写真上:今は朽ち果ててしまった、Neqeの狩猟小屋。
写真下:薄っすらとハローが。
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3月26日(日)シオラパルク 曇り一時晴れ -21.1℃ 
 どうやら今日からサマータイムらしい。犬ぞりで出て、村に戻ってから気付いた。時計が1時間進んで、日本との時差は11時間遅れ。 

 「タコリリ」。「蝶々がいる」。という意味になるんだけど、何に使われるかって??面白い表現だよねえ(笑)ワンコの目の上の、蝶々模様のことを、こちらでは「タコリリ(蝶々がいる)」と表現するそうな(笑)

写真:僕のチームの「タコリリ」たち。
20170326(ブログ用)

3月24日(金)シオラパルク 晴れ -21.6℃ 
 23日から地吹雪となっていたが、今朝早くに風はおさまり快晴となった。犬ぞりで海氷測定に出かける。シオラパルクのフィヨルド内に5ヶ所、定点の目印棒を立てていて、定期的に海氷測定をしている。今日の測定点(フィヨルド内ではこの冬一番新しい氷の場所)では、海氷がほぼ1mの厚さになっていた。この2月~3月中旬は、久々に昔のシオラパルクらしい冷え込みだった気がする。ここにきて、なんだか周辺の海氷が安定している。「地球はもう温暖化していない」という説があるが、信じたいところだ。僕が犬ぞり現役のうちに、もうひと冷え込みして欲しいなあ(笑)
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今日は5頭のワンコたちと出かけてきた。足の凍傷から復帰した8月生まれの「銀河」も絶好調だ。「アーベェ」亡きあとの若きリーダー犬「コテツ」君も、先日の小旅行で見違えるほど号令の聞き分けが良くなってきた。今日から「銀河」を「コテツ」のすぐ後ろで走らせ始めた。とりあえずサブリーダーのポジション。まだ号令の聞き分けはダメで、ひたすら前に引っ張り続けるだけだけど(笑)、リーダー犬になれそうな雰囲気を持っている。「コテツ」のいい相棒になれば。

写真上:定点の目印棒と犬ぞり。
写真下:「コテツ」(左)と「銀河」。
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323日(木)シオラパルク 晴れ、強風(高い地吹雪を伴う)-19.7

 ベテラン犬の「ヒャカ」が、今回の小旅行中、2日目から前脚の調子が悪いみたいで、橇に繋いだり、フリーにしてやったり、ケアしながら走らせていたが、どうやら肩甲骨のところに気泡が溜まり、前脚が棒のようになって痛む症状のようだ。重い荷物を引っ張ったり、胴バンドのサイズが合ってなかったりなど、圧倒的に若いソリ曳き犬に多く出る症状とのことだが、ベテラン犬でも出ることがあるらしい。ここのエスキモーの言葉で「キャヒッドァットゥ(肩甲骨が悪い)」と言う。

こういう時、獣医がいないこの場所では、飼い主自ら処置をほどこしてやる。背の肩甲骨の間の毛を刈り、ナイフで45cmほど縦に皮を切ってやることで気泡が抜け、症状が改善する。以前に若いワンコが、走行中にバタリと倒れて急に走れなくなった。その時にエスキモー猟師から教わった。処置のあと、見事に回復したのだ。

ということで、その時の症状と似ていて、両前脚を触ってやると痛がるので処置をしてみることに。しばらく様子を見てみよう。まだまだ走れる年齢なので、回復してくれよ。

 

写真:「ヒャカ」の肩甲骨の間をナイフで切って、オペしてやる。

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3月22日(水)シオラパルク 晴れ -32.2℃  
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 太陽が隠れている時の気温は、まだ冷え込んだりするが、昇っている時間帯が長くなり、すっかり日射が暑く感じられ、防寒対策が楽な季節となった。もう冬は終わった。 3月18~21日にかけて、11頭のオス犬たちと一緒に、120~130kmほど離れたケケッタの村へ、犬ぞりを走らせてきた。天気も悪くなく、4日間でシオラパルク村に戻って来ることができた。これは毎年、太陽が昇らない極夜の1月か2月に、テントを張りながらする小旅行なのだが、今になってしまった。連日で長距離を走ってみると、そのシーズンのワンコたちの調子もよく把握できる。やや不調気味のワンコもいるが、よく走ってくれた。僕自身のコンディションの確認の意味合いもある(いい歳になってしまったので・・(笑))
ケケッタ村は15~20人の小さな村だが、殆どが出払っており、仲のいいアグチンギア家族は村にいて、再会を楽しめた。

写真上:飲食用の氷山氷が近くにあった場所にテントを張る。右奥がケケッタ村。
写真下:雪で視程が不良の中、犬ぞりを走らせる。
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 3月14日(火)シオラパルク 晴れのち曇り -28.4

 今朝の月・・。

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 東京・板橋区にある「植村直己記念財団・植村直己冒険館」の内藤さんが、一週間の予定でシオラパルク村を訪問中。シオラパルク村は植村直己さんにとっても故郷である村。今日は内藤さんと、フィヨルド奥にあるVerhoeff氷河まで、犬ぞりで出かけてきた。内藤さんは明日、帰国の途につかれます。

 

写真上:今朝の月。

写真下:Verhoeff氷河下でのワンコたち。

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312日(日)シオラパルク 晴れ -30.4

 快晴が続いている。今日は氷河で、ワンコたちの登りのレッスン。

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3月10日(金)シオラパルク 晴れ -30.2

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 久々の快晴。今日の夕方は、白い月が・・。


写真上:今日の白い月。

写真下:どんどん身体が大きくなる、タロ(左)&レオ兄弟。
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3月9日(木)シオラパルク 晴れのち薄曇り -35.1
20170309(ブログ用) 太陽が戻ってから、放射冷却の一番寒い時季らしく、近年の中では、いい感じで冷え込みが続いている。寒さでこの数日はアイスフォグ状態。中旬頃から、そろそろ気温が緩み始めることと思う。

11頭のオス犬たちと犬ぞりを走らせてきた。凍傷で左前脚をやられていた「銀河」も、回復具合を見るために連れて行く。スピードが出るとまだ痛みが残っているのか、遅れがちになる。もう少しの間、無理せず少しずつ走らせていく必要がありそう。

 この冬シオラパルク村は、白熊の当たり年だ。元旦に村に現れて、エスキモー猟師に撃ちとられたのを最初に、2日前(37日)に村の西沖合に現れた白熊が撃ちとられ、そして今日もまた白熊が撃ちとられた。年間このエリアで狩猟許可されている7頭のうちの、すでに3頭がシオラパルク近辺で獲られたことになる。

 

写真:今日の犬ぞり。


3月8日(水)シオラパルク 薄曇り -34.9℃

 これまで利用していたeoblogが、3月31日をもってブログサービスを終了するので、ただいまlivedoorブログに移設中です。
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3月1日(水)シオラパルク 曇り -23.9℃

 ブログ更新の間隔が開いてしまった。色々とあった。

まずは、ブリザードが止み2月23日に、北の方へ極夜の単独徒歩探検に出かけていた、友人の角ちゃん(角幡唯介さん)が約3ヶ月ぶりにシオラパルクに帰還した。顔面はこのブリザード中にやられた凍傷がひどいが、元気な姿にホッとした。ほんとに角ちゃんは超人だ(笑)村に戻ってからは僕の家に一緒にいて、間もなく帰国の途に・・。

 

そして次に悪い知らせあり。今年10歳のリーダー犬「アーベェ」が老衰で亡くなってしまったこと。また立て続けに不運は起るもので、ベテラン犬「アッロ」(6歳)もアクシデントで亡くなってしまったこと・・。この2頭の死で、チームの戦力がガクッと落ち込んだ。

あとこれは良い知らせ。先日のブログでも報告した「銀河」の左前脚の凍傷は、思ったよりは軽かったようで、間もなく戦列復帰できそうな気配。「タロ&レオ」合わせて3頭の新鋭に、今後(来シーズン以降)は期待を掛けることになる。

 

もう一つ。グリーンランドでインフルエンザが猛威を振るっていて、このアバンナッソア地方も例外ではなく、隣り町カナックからシオラパルク村にも持ち込まれ、村中で蔓延。僕も2月24~26日かけて身体が気怠く動かず、寝込んでしまった。持参の薬品を飲んで処置し、ようやく犬ぞりを出したり、普通に動けるようになってきた。

と、こんな感じの約1週間でした。いいことも悪いこともあったけど、全体的には、可愛がっていた2頭のワンコの死が、沈んでいる気分のほうを半分以上に占めさせているかな。

このあと3月15日までに、別々に2組の日本の方がシオラパルク村を訪れることになっていて、受け入れを頼まれています。

写真:イグルーを作る「カガヤ」。(2月27日に、角ちゃんと共にイグルー作りのレクチャーを受ける)

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2月21日(火)シオラパルク 地吹雪 -24.4℃

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 16日に太陽が戻った翌日から雪となり、そのあとは強烈なブリザードとなった。もう3日間も吹き荒れ続けている。

写真:窓の外は強烈な風に雪が舞い上がり、視程は無し。

 

2月16日(木)シオラパルク 曇りのち晴れ -28.9℃

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 太陽が戻った。微妙に南の空に雲がかかっていたが、太陽の陽射しを見ることができた。今年の初日の出だ。

写真上:犬ぞりで、海氷が割れている沖合まで偵察に出かける。

写真下:PM3時頃、南沖合いのケケッタ島の上から太陽が顔を出す。

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2月15日(水)シオラパルク 晴れのち曇り -30.8℃

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 この冬、やっと気温がマイナス30℃以下になった。明日かあさってには太陽が戻って来る。このあたりからが一番冷え込む時季になるが、去年は逆に暖かくなってしまった。この冬はどうだろう?

写真:フィヨルドの奥に、海氷測定に出かけた。

2月13日(月)シオラパルク 吹雪 -18.2℃

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 今シーズン犬ぞりデビューをした5月生まれの「銀河」。昨日の早朝に犬たちの見回りに行くと、繋留の細引きロープに左前足首を絡まれていて、足先が凍り付いていた。慌てて家に連れてきて、ぬるま湯に浸して解凍し、マッサージしてやる。家の中では暑がるので、温度が低い前室で看病している。こういったケースが時々あり、程度にもよるが、ちゃんと回復するということを村の猟師から聞いた。今日は患部に触れてやると痛みがきてるみたいだが、昨日とは違い足を地面に着いている。今シーズンはもう走れないかもしれないけど、動物の回復力を信じて、なんとか治癒してくれますように。

写真:前室で療養中の「銀河」。

2月12日(日)シオラパルク 曇りのち雪 -20.4℃

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 まだ僕がシオラパルクに通い始めた頃、シオラパルク村からカナックの町へ歩いていたら、産まれたばかりのイガーパルが退院して、犬ぞりで両親と共にシオラパルクへ向かっているのにすれ違った。そのイガーパルもすっかりいい男になり、娘を授かった。今日は生後10ヶ月を祝うイベントがあった。時間は流れているんだ・・。

写真:イガーパルと生後10か月の娘、シシリア。

2月8日(水)シオラパルク 晴れ -15.8℃

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 5日から7日にかけて、隣り町のカナックへ犬ぞりで出かけてきた。シオラパルク訪問中の両角君と一緒に出掛けたが、犬ぞりにしても、景色一つ一つにしても、寒さにしても(マイナス25℃前後)、何もかも感動してくれるので、走り甲斐があった(笑)

写真上:カナック前の海氷上にてキャンプ風景。

写真下:カナック裏の丘から、南方角を望む。

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2月3日(金)シオラパルク 晴れ -10.8℃

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 あさってから予定のカナック行きに備えて、オス犬全頭(13頭)での走行レッスン。このところ風が吹き荒れていて、なかなか最終調整が出来なかったけど、夏に生まれた「銀河」「レオ」「タロ」を交えての調整が出来た。対岸のカギャ岬の海氷が、連日の強風で崩壊していないかも確認してきた。明日は装備を橇に積み込むなどの準備作業をして、日曜日からカナックへ小旅行の予定。

こちらに滞在中の両ちゃん(両角君)と行動を共にしている。いや~、一人よりも相棒がいたほうが負担も少なく助かります。今後も誰か活動を共にしてくれる人はいないだろうか?給料は出ないけど・・(笑)

写真:シオラパルク村への帰路。今シーズンようやくチームが形になってきた。

2月2日(木)シオラパルク 地吹雪(晴れ) -9.4℃

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 この5日間のうち4日が15m/sほどの強風で、天気が安定せず。最初の1~2日ほどは地吹雪になっていたが、今は吹き飛ぶ雪も無くなり、視程は良好。今朝は気温がマイナス9℃台に跳ね上がってしまった。北海道より暑いのか・・(笑)。まだ極夜は明けていないけど、4~5月の景色だ。海氷は厚さが60cmになるかならないかの状態で、今年も早い時期に流失してしまいそうな予感。

この日曜日あたりから、隣り町のカナックへ犬ぞりを走らせる予定。

1月28日(土)シオラパルク 晴れ -27.0℃

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 今日も快晴が続いている。隣り町のカナックでは、沖合の海が開いていて、鯨が確認されているそうだ。この時期にフィヨルド内にいるのも珍しいとのこと。

シオラパルク村では、対岸のカギャ岬で、何日か前にまた2頭の白熊の足跡が確認された。12月にも2頭連れの足跡が村の前で見つかって、多分その2頭が徘徊してるのかもしれない。そのうちまた出てきそう。

写真上:シオラパルク村東側より沖合いを望む。手前に繋留されているワンコたちは、僕の犬ぞりチームのワンコたち。

写真下:動きのあるワンコたちも、撮りやすい明るさになってきた。左から「ショウヤ」、昨年5月生まれの「銀河」、「ガリッ」。

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1月26日(木)シオラパルク 晴れ -25.2℃

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 この冬もこちらは日本人で賑わっている。在住の大島さん、北の方には角ちゃんが遠征に出かけていたり、昨日25日は両角(もろずみ)君がシオラパルクに到着した。今日は両(りょう)ちゃんと犬ぞりで海氷測定に出かけてきた。3月にも日本から訪問者予定ありです。

写真:日に日に南の空の色彩が鮮やかになっていく。

1月22日(日)シオラパルク 晴れのち曇りのち雪 -20.4℃

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 クリスマス~お正月のイベントが終り、極夜3ヶ月が過ぎた頃、このあたりが4ヶ月続く極夜の中で、村の人たちの表情が一番暗く見えるときだ。過疎が進むシオラパルク村の活気無さがそうさせるのか、自然環境のせいなのか・・。

両方かな。僕も早く太陽がみたい(笑)

写真:曇り空のシオラパルク村。今は一番明るい時間帯が、これくらいの明るさ。だいぶ明るくなりました。

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1月14日(土)シオラパルク 晴れ -20.2℃

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 伝統的なエスキモースタイルの犬ぞり文化が残る、最後の聖域グリーンランド北西部地方も、その文化が廃れつつある。カナダ北極で5シーズンほど犬ぞりで活動を続けて、2013年にホームグラウンドであるここへ戻って来た時には、すでにその傾向が始まっていた。犬ぞりが生活に基づかなくなってきたからだ。30年ほど前からここに通うようになり、僕が犬ぞりをやりたいと思ったのは、以前は「エスキモー」と呼ばれる猟師の人たちがたくさんいて、10頭以上の犬たちを引き連れて、あちこちで犬ぞりが駆け回っていた姿に憧れたからだ。とにかく豪快で、迫力があった。現在は規模が小さくなり、10頭以上の犬で、犬ぞりで走る姿が見られなくなりつつある。温暖で海氷の状態が悪いからではない。現金収入という面で、生活に基づかないからだ。僕のように外から来て、お金に関係なく好きで続けているから、それで残っていく伝統文化もあると思う。今後僕が歳を重ねて、もし体力的に10頭以上の犬たちを操れなくなったら、犬ぞりを止める時だと思っているが、60歳までは最低続けていたい。その中で僕のように外から来て、お金に関係なく好きだから、グリーンランド北西部地方スタイルの犬ぞり文化を継承してくれる誰かもいるかもしれない。

写真上:13日は満月。今夜も月が明るく、今シーズン犬ぞりデビューをした「銀河」「レオ&タロ兄弟」のレッスン。他の5頭のワンコたちと走らせてきた。日付が変わってAM3:00頃、村に戻って来た。

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1月9日(月)シオラパルク 晴れ -24.0℃

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 8月生まれの「レオ&タロ」兄弟が犬ぞりデビューを果たした。最初はフリーで、母犬について来させるレッスンから始めることが多いけど、今日は思い立って胴バンドを装着させ、いきなり橇に繋いで走らせてみたところ、なんと立派に走ってくれ、堂々の犬ぞりデビューだった。11月からこれまでの雰囲気を見てきて、なんとなく最初からいけるんじゃないかと感じた。これまで仔犬を育ててみても、早ければ早いほどソリ曳き犬に育てるのが楽な気がする。5月生まれの「銀河」よりも、スムーズなデビューだった。まだ身体が大きくなりきっていないので、少しずつ走らせて、「銀河」と共に、体力をつけていくのと、号令や犬ぞりのパターンを覚えていく感じになる。仔犬をソリ曳き犬に育てるのは、すごく楽しい。

写真:堂々の犬ぞりデビューを果たした「タロ&レオ」兄弟。ベテランのリーダー犬アーベェ、キャヨット、そして母犬のママットルの3頭と一緒に。

1月8日(日)シオラパルク 雪(わずかに)のち曇り -19.3℃

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何だかバタバタと時間に追われてしまっている。

3~8日までの出来事。

まずは、新しいカミック(アザラシの革を使った防寒靴)の外側を2日ほどかけて製作。手縫いなので時間がかかってしまった。

6日はキリスト教の行事だと思うのだけど、「クンギィ・ピガヒョ」(3つの?3人?の何とか・・)で、夜は村の人たちが学校の建物に集まった。去年はクリスマスに集まった記憶があるが、新年に集まったり、今年は6日だった。声を掛けてもらい、僕も参加。

8日の今日は、この冬初めて犬ぞりでシオラパルクのあるフィヨルドよりも外洋側に犬ぞりを出して、海氷のデータをとってきた。この冬一度流失したあとの新氷で厚さが38cmほどあった。

犬たちも順調に走っていて、5月生まれの「銀河」は、犬ぞりがかなり上達。犬たちも走るのを続けることが大切だ。明日あたりから、8月生まれの「レオ&タロ」兄弟も犬ぞりレッスンに入る予定。生後3ヶ月目頃から始めるのがいいのだけど、夏に産まれてタイミングなどもあって、レッスンを始めるのが少し遅れてしまった。

あと事務仕事も何だかんだと一杯。

はて、どうしてこんなに時間に追われてしまっているのであろう・・?

写真上:完成した新しいカミック。

写真下:「クンギィ・ピガヒョ」の集まりと、8日の犬ぞり。

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1月2日(月) シオラパルク 雪のち曇り -13.1℃

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 今朝から雪が降り、いい感じで表面を覆ってくれた。

元旦の話題。

犬ぞり走り初めは、元旦の早朝6時半頃。7頭立てで、ひと走り。

そして、これも元旦の話だけど、朝早くにシオラパルクに白熊が現われた!外で自然冷凍保存されている、セイウチの肉を食いあさっていたところを、ヌカッピアングアが撃ちとった。村は新年早々に縁起がいいと、盛り上がった。現在は、カナック~シオラパルク~以北のエリアで、年間7頭の白熊の狩猟が許可されているとのこと。今年最初の1頭ですね。

写真上:元旦の早朝、7頭の犬たちと走り初め。昨日は海氷上に積雪がなかったので、雪を持参して犬たちに与え、水分補給をしている風景。

写真下:剥がされた白熊の毛皮。オスでかなり大型。

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1月1日(日)シオラパルク

 シオラパルクも、新しい年を迎えた。

目標に向かっていくのに、何よりも難しいのは、継続すること。モチベーションを保ち続けることだ。途中で止めてしまうことが圧倒的に多いから。自分に言い聞かせて、気持ちが途切れないように、今年も今後の目標を掲げ、展望を記しておこう。

 

これまで掲げ続けている目標

①  日本の北極観測における民間支援体制の組織

②  グリーンランド極北域とカナダ極北域に日本の観測施設を設営する(民間企業・団体等からの設営費用、賛助金の獲得を目指す)

③  エスキモー民族(グリーンランド北西部地方)と日本の交流(姉妹都市あるいは友好都市関係)の促進・締結

④  エスキモー文化(犬ぞりなど)の継承

 

2015年以降の取り組みと、今後の展望

①  2015年11月「一般社団法人 北極観測支援機構」 → (http://arcticlogistics.tokyo/)が立ち上がり、理事として参加。上記“目標”①と②に向けて動き始めた。

今後の展望 → グリーンランド北西部地域・シオラパルク村への観測棟設置と、カナダ極北・メルビル島への観測棟設置に繋げたい。日本の北極観測が、次の世代へ、未来へ繋がるように、民間側からも体制を整備していきたい。

②  2015年9月から「極北のエスキモー民族と自然 ~グリーンランド~ (山崎哲秀によるグリーンランド北西部エスキモー民族の民具と写真の展示)」と題する、展示会を開始。上記“目標”③と④に向けて、10年計画で日本全国を巡回展示するべく活動中。(これまでに岡山、山形、京都で展示を行いました)

今後の展望 → グリーンランド政府から巡回展示会に対する、協賛あるいは推薦を頂くべく申請予定です。廃れつつあるエスキモー民族の文化を、少しでも多くの日本の方たちに知ってもらうこと、そして将来的に、グリーンランド北西部地方と日本のどこかの地域との、姉妹都市あるいは友好都市関係の締結に繋げたい。

③  2006年から始めた「犬ぞりによるアバンナット北極圏環境調査」活動は、これからも継続していく。

今後の展望 → 北極でのフィールド活動という観点で、後継者の育成も視野に入れる。

12月31日(土)シオラパルク 晴れ -19.9℃

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昨日は面白いと強がって見せたけど・・。

最初にシオラパルクを訪れた時は、この村の人々はまだランプ生活をしていた。時代は移り変わりながら、今では電気も整備され、インターネットも出来る時代。便利になりました。

さて、シオラパルクも大晦日です。

写真:インターネットで、日本の家族と話をする。

12月30日(金)シオラパルク 晴れ -23.6℃

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 ブログ更新を怠ってしまった。クリスマスの後は、坦々と日課を繰り返す同じ毎日で、ネタ不足といったところ。極夜で、真っ暗で、何が面白いの?と言われそうだけど、面白いのだ(笑)。それなりにやることが多いので、日々があっという間です。

あと2日で2016年が終ろうとしている。

写真上:今日から6頭の犬たちで走らせる。海氷の凍り付きが遅いぶん、犬ぞりチームの調整は少し遅れ気味。

写真下:雪が全然積もらず、相変わらず海氷上はツルツルで光っている。

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12月25日(日)シオラパルク 晴れ -22.8℃

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 シオラパルクもクリスマスだ。今日は村で一番大きなファミリーの、ヌカッピアングア一家のクリスマスに声を掛けてもらった。

もともとエスキモー民族はシャーマニズムの世界だったが、キリスト教が浸透してからは、クリスマスは一大イベントになっている。

写真上:華やかなデコレーションの、ヌカッピアングア一家のクリスマス。

写真下:昔ながらの獲物の肉がズラリ。僕はやっぱりこれがお気に入り(笑)。イヒュワンナ(発酵肉)。マッタ(鯨の表皮)、トット(トナカイ)の生肉、アーベェ(セイウチ)の煮込み肉、イカルア(鱒)などなど。

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