犬ぞり案内人 山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

グリーンランド北西部地方に古来から住む、エスキモー民族から伝承を受けた犬ぞりを操り、“アバンナット北極プロジェクト”に取り組む、山崎 哲秀のブログです。 このブログでは、北極遠征中や日本滞在中の活動の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

2023424(月) シオラパルク 晴れのち雪 マイナス19.6

 今朝はマイナス20℃近くまで冷え込んだが、白夜の季節になり太陽が眩しく、随分と体感でも暖かくなった。

19日以降、的場さんと海氷観測など作業を続けた。そして今日24日、今シーズンの海氷測定を最終とした。どこかで区切りを付けないといけない。このあとは帰国に向け、後片付けを少しずつ始める。

予定では54日にシオラパルク村を離れる。

写真:海水温度を測定する的場さん。

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2023418(火) シオラパルク 晴れ マイナス9.6

 シオラパルク村に帰着後、ホッとしたのも束の間で、12日は研究者の的場さん(北大・低温研)が到着。海氷データ収集などなど、まだ観測作業は残っていて、動き回っている。

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明日19日には黒﨑&松本さんが帰国の途に。
今しばらくこちらでの活動が続きます。

写真上:的場さんが合流し、海氷観測へ(左から的場、黒﨑、松本、山崎)。

写真下:自動気象計のメンテナンス。

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2023412(水) シオラパルク 晴れ マイナス25.6

 今シーズンはもう一つ、犬ぞりでの観測サポートを抱えていた。内陸氷床まで、移動しての観測サポートだった。

4月に入り、氷床へアプローチする機会を、天気予報を確認しながら窺っていたが、49日からようやく目的地周辺の強風が止む予報となり、チャンスが訪れた。

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 49日から11日にかけて、シオラパルク村のイラングア・Hと共に2台の犬ぞりで、黒﨑&松本さんの観測サポートに出かけて来た。出発が予定よりも1週間以上遅れ、お二人の滞在のタイムリミットも迫っていたこともあり、当初67日間の予定を3日間で終わらせるという強行軍だったけど、これで今シーズンの観測サポートの、肩の荷が下りた。

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写真上:氷河を登りきり、氷床を犬ぞりで移動中。

写真中:観測地点で設置された気象計と、キャンプの様子。

写真下(=黒﨑さんより):右から黒﨑、松本、イラングア・H、山崎。

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2023331(金) シオラパルク 晴れ マイナス31.6

 シオラパルクは快晴が続いている。

このあと内陸氷床への観測を控えているが(1週間ほどの予定)、氷河を登ったら氷床上で、北からの強風が45日ほど吹き荒れる予報が出ている。とても犬ぞりで移動出来る風ではなく、無理に進んでも凍傷になるのと、目的地に着く前にテントに閉じ込められるのが落ちなので、シオラパルクで準備や海氷観測などしながら待機中だ。

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今朝の気温もこの季節になっても、なぜか今シーズンは冷え込みが強く、厳しい寒さになっている。氷床上はさらに気温が低くなる。

氷床へ登る氷河は、2つのパターンがあって、少し北側にあるClements Markham氷河は緩やかで、クレバスも少なく登りやすいが、近年は海氷が早い時期に流失して、登ったはいいけど帰路には海氷が流れている心配が大きい。シーズン中に海氷が定着しないのが近年、温暖と言われるようになってからの傾向だ。

もう一つ、シオラパルク村があるフィヨルド奥のMeehan氷河は、海氷が流失する心配は少ないが、登りの傾斜がきつく、クレバスもあちこちにあるというおまけつき。

どちらの氷河を使うにも、簡単ではないのだ。

今日はMeehan氷河の登り口を確認しに行ってきた。25年ほど前に初めて取り付いた氷河だけど、若い頃のようにガンガンとは登れず(笑)

写真:下部2箇所に、目印の旗を立てた。

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2023327(月) シオラパルク 晴れ マイナス27.3

 320日にシオラパルクに戻ってから、22日はフィヨルドの奥にあるMeehan氷河をスキーで偵察。その後は観測滞在中の、黒﨑&松本さん(北大・低温研)と作業をしていると、あっという間に1週間が過ぎた。快晴が続いている。

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 4月早々には、またテント生活(1週間ほど)での観測調査を控えていて、準備も合わせて慌ただしく過ごしている。少しずつ肩の荷が下りていくけど、あと一つ大仕事だ。

写真上:黒﨑&松本さんが海氷上で作業をする様子。

写真下:黒﨑&松本さんと一緒に乗った犬ぞりから手を振る。

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2023320(月) シオラパルク 晴れ

 313日から20日にかけては、テント生活だった。

新たに日本から研究者が一人訪れ、13日にシオラパルクから、空港のあるカナックの町へ犬ぞりで出向く。

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カナック前の海氷にてテントを張り、15日研究者の箕輪さんと合流。到着早々、翌日には観測へ出かける準備がOKとのことで、16日早朝からカナックを犬ぞりで出発し、80kmほど離れた、フィヨルド最奥部にある観測地点であるTracy氷河へ。温暖でこの氷河は後退が著しい氷河とのこと。17AM10時頃に到着し、箕輪さんは夕方までに観測機器を設置し、目的を終了。

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18日に、意気揚々とカナックへ向けて帰路に就く。が、15kmほど走ったところで、絡まったワンコたちの曳き綱を橇から外し解していると、一頭が何を勘違いしたか走り出し、11頭のワンコたちも後に続き、逃げられてしまう。カナックへスノーモービル救援をお願いするという、散々な目に。勝手に動いたワンコを見つけたあと、叱ったかどうかは秘密だ。

 19日正午頃にカナックに到着し、テントを張る。そこで一泊予定だったが、2021日は強風が吹き荒れる天気予報とのことで、急遽テントをたたみ、夜中の9時頃カナックからシオラパルクへ戻ることに。次の予定があり、少しでも早くシオラパルクに戻りたかった。

箕輪さんも同行。まだ白夜には至っておらず、AM12時を過ぎた頃にはけっこう暗い状態。犬ぞりからオーロラを見上げるのだった。またシロクマの足跡も見かけたりもした。雪が深く、ほとんど休んでいないワンコたちは苦戦。シオラパルク村にあと2.5kmほどのところで動かなくなり、餌を少量与えてからテントを張り2時間ほど仮眠。AM8時半頃に再度犬ぞりを出し、シオラパルクには今日20日の、AM9時過ぎに到着という結末。

フルコースの犬ぞり小観測旅行になったのだった。

写真上:カナックの前でキャンプ。

写真下:Tracy氷河前で、箕輪さんと記念撮影。

 

202338(水) シオラパルク 雪のち霧のち晴れ マイナス19.2

 ここにきてワンコたちの纏まりが悪く、チームが荒れ気味で振り回され(笑)てしまってるので、今日は観測を抜きにして、犬ぞりチーム調整のため一人で走らせてきた。

お昼前には霧が切れて、青空が広がった。気付いたら随分と太陽も高くなっている。今シーズンは2月中旬から、全部で4チームの観測支援が続く行程で、好きな綺麗な季節の移り変わりを、すっかり見逃してしまっていた。

 慌ただしいのはあと1ヶ月。頑張ろう・・。

写真:今日の犬ぞり。

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202334(土) シオラパルク 晴れ マイナス26.1

 ありゃッ・・、前回のブログ更新から10日が経っていました。途中経過です。

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天候が不安定の中、なんとか1チームの観測が終了。昨日33日に2名が帰国の途に。あっという間でした。もう少し期間が長ければなあ、という気がしたけど、また来シーズン!

引き続き観測サポートです。

写真上:海氷上での観測にて。

写真下:集合写真。

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2023223(木) シオラパルク 雪のち晴れ マイナス24.7

 22日地吹雪。今日は雪と風が止んで、4名で作業に出かける。この作業に関しては研究者の皆さんは、発電機で送風機を回し、人工的に地吹雪を起こして、大気に飛散する雪(など)の成分の実験をしている(たぶんですが 笑)。なににしても、研究者の方たちの観測調査はマニアックです(笑)。

一地点に2時間ほどの時間がかかるが、僕はワンコたちと一緒にじっと待っているのが優しさです(笑)。

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2023221(火) シオラパルク 雪のち晴れ マイナス26.5

 1920日と悪天が続いたが、今日は回復。観測作業に出かけた。犬ぞりでは今回最初のサポート。イメージが掴めた。

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2023217(金) シオラパルク 晴れ マイナス29.1

 さっそく観測作業開始。今日は村の前の海氷上にて、厚さ80cmほどの氷の穴あけ作業。イラングア・Hが応援に駆けつけてくれる。汗だくで、ハードな作業でした(笑)。

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2023216(木) シオラパルク 晴れ マイナス30.7

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 太陽が戻ってきた。シオラパルク村では約4か月ぶり。僕は3ヶ月振りに見る太陽だ。やっぱりホッとした気分になる。

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ちょうどこの日、日本からの観測チーム4名も無事に到着。一気に賑やかになった。

なんとシオラパルク村には今、在住の大島育雄さん、探険家・角幡唯介さんも合わせて、なんと7名も日本人がいます(笑)。

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写真上:戻ってきた太陽。

写真中-1:久しぶりに太陽の影を見た。

写真中-2:到着した観測チーム。

写真下:日本からはるばるやってきた「リンゴ」。

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2023211(土) シオラパルク 晴れ マイナス27.0

 引き続き、天気がそれなりに安定している。あと23日で太陽が戻って来る。今日も南の空のオレンジ色が綺麗だった。毎年書いてる気がするけど、1月中旬頃から2月終わり頃の時期が、とにかく空の色とりどりで、一番好きな季節だ。

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いよいよ15日には、日本から研究者4名が訪れる予定だったが、ヘリコプターのエンジン故障で、16日にスライドするとのこと。昨年から新型ヘリコプターが定期便用に導入されたが、まだ極寒の中での整備が手探り状態のようで、頻繁に故障を起こしている。そのうち確立されていくのだろう。

 ワンコ紹介がまだ終わっていない。最後は「ミラン4歳」。ミランは何故か、僕にしか懐かないワンコらしい。なんでだろう?

実は、1月中旬のマイナス40℃前後が続いた日に、お産したのだけど、世話の甲斐虚しく、寒さで仔犬が育たなかった。タイミングが良くなかった・・。自然の中で、というのが基本でもあるけど、今後冬は家の中で育てることを考えよう。 

写真上:オレンジ色に染まる、今日の南の空。

写真下:あどけない「ミラン」。写真もようやく背景が写るようになってきた。

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202327(火) シオラパルク 雪のち薄曇り マイナス26.5

 鯨の表皮部で、「マッタッ」と呼ばれるご当地食がある。こちらでは高級食品。生で食べると、アワビの刺身のような食感でコリコリしている。醤油&ワサビで食べても最高。

このマッタッ、小さく刻んでスープにしても美味しく、味噌汁にもメチャクチャ合います。今日はマッタッ味噌汁の日でした。
写真:マッタッ味噌汁。

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202326(月) シオラパルク 雪 マイナス19.3

 現在推進されている「北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)」に於ける公開講演イベントのお知らせです。僕が滞在中のグリーンランド北西部・シオラパルク村地方も関わったイベントです。

東京での開催ですが、興味のある方はぜひ、脚を延ばしてみてください。

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タイトル:北極先住民が語る暮らしと文化地球温暖化の時代に生きるー

日時:2023311日(土)13:00-16:00(開場 12:30

会場:一橋講堂  東京都千代田区一ツ橋2丁目1-2 学術総合センター2F

   (対面開催のみ。オンライン配信なし)

対象:関心のある方はどなたでも

使用言語:日本語、英語 日英同時通訳あり

参加方法:参加登録フォームからの事前登録制・参加無料

プレイベントとして北極ボードゲーム体験会を行います

主催:国立極地研究所・海洋研究開発機構・北海道大学

 

詳細・参加申し込みはこちら

https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/seminar2023-03-11/

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202325月(日) シオラパルク 晴れ マイナス23.1

 11月中旬にシオラパルク村入りしてから、間もなく3ヶ月。と同時に極夜も明けようとしている。あと1週間ほどで、約4ヶ月振りに太陽が戻って来る。

 極夜中は、自然環境が厳しいこともあり、観光等にも向いていなく、外国から訪れる人は殆どいない。

そんな季節に何をやっているかというと、一つの作業として、犬ぞりを走らせ、周辺の海氷測定を続けている。研究者の方が設定してくれた定点が、シオラパルク村周辺の海氷上に11地点あり、滞在期間中の4月下旬まで、1地点を23週間ごとの間隔で、繰り返し測定を続けていたりします(毎シーズン)。1ヶ月の半分ほどは天気が悪かったりするイメージなので、出れない日も多いですが・・。

2月に入って明るい時間帯が増えてきたので、シオラパルク村から沖合の2地点が新たに加わった。沖合は海氷が頻繁に流失してしまう地点なので、真っ暗過ぎる1月頃までは近づかないようにしている。随分と以前に、犬ぞりを流されてしまう苦い経験もあるので、かなり慎重です(笑)

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研究者の方とフィールドワークをすると、さらに観測の精度も高まるはずだが、なかなか極夜中と厳冬期の23月の季節は、観測に訪れる人がいない。極夜と厳冬期にしか出来ない観測調査も多くあると思うので、夏だけではなく、ぜひ冬期もどんどん来て頂きたいなあ・・。活動範囲は広く動ける時期ではないけれど、シオラパルク周辺に関しては、サポートしますので。

 今年は間もなく日本から、研究者4名、また3月中旬には1名が訪れることになっており、4月下旬まで色々と観測サポートの予定がある。犬ぞりでも走り回れそう(笑)。

 

写真:シオラパルク村周辺での、海氷観測地点。

2023131(火) シオラパルク 晴れ マイナス26.7

  1週間以上もブログ更新していなかった。チラホラと安否確認メールが届き(笑)、気付いた。SNS積極派になりたいんだけれど…(笑)

 

28日には、この冬初めての強烈な北風。積もっていた雪が、地吹雪となって舞い上がった。

極夜が明けるまで、あと約2週間。今は月が顔を出す周期ということもあり、凄く明るい。

明るくなってきたので昨日(30日)から、新たに沖合の海氷測定地点まで足を延ばした。活動範囲が広がってきた。

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今日31日は、生後6ヶ月になる「ヤパニ」を全頭走行に同行させた。ということで、今日のワンコ紹介は昨夏7月末に生まれた「ヤパニ6ヶ月」。ダイヤの息子です。友人のマッシャングアが、僕が11月にシオラパルク村に到着するまで、しっかり面倒をみてくれていた。ありがとう!

12月中旬から犬ぞりレッスンを始め、少しずつステップアップ。かなり慣れてきたところで、今日の全頭走行の仲間入りとなった。ここまでくればもう大丈夫。あとは、まだ身体が出来上がってないので、怪我をさせないようにstep by step。性格は温厚で、手のかからないワンコだな。まだ幼いこともあり、大人のワンコたち以上に僕にジャンプして飛びついてくる。顔に頭突きを喰らう山崎です。

ちなみに「ヤパニ」は“日本の人”の意味で、夏の間にマッシャングアが山崎のワンコ、という意味で「ヤパニ」と呼んでいると、村でもそれが公認となってしまっていた(笑)。村の人たちから「ヤパニは元気?」などと声を掛けられ、名前を変えるに変えれなくなってしまったのだった。

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写真上:30日の作業にて。

写真中:昨年11月末の「ヤパニ」

写真下:今日の全頭走行にて。黄色の矢印が「ヤパニ」

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2023122(日) シオラパルク 晴れ マイナス34.1

 故障中のヘリコプターの修理が終わったようで、2021日と2日続けて振替便が、シオラパルク村にやってきた。

探険家で作家の角ちゃん(角幡唯介さん)が21日に到着。

また2月中旬から訪れる予定の、日本からの観測調査チームの物資も両日に分かれて届き、引き取った。観測支援をすることになっている。賑やかになりそう。

 日本からの国際郵便小包が、コロナ禍以来いまだに停止中。今回は民間の輸送会社での高価な発送となったそうだ。コロナ規制が緩んできたと思ったら、ロ・ウ紛争で、航空便にも多大な影響が出ている。早く止めてくれ。なんにもいいことはない。

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今日のワンコ紹介は「ガリッ9歳」。前回のワサビと兄弟で、チーム最年長。兄弟犬はどのワンコたちもお互いに寄り添いあっていて、ガリッはワサビとは反対で控えめな性格で、いつもワサビを頼りにしている感じ。走行中は右端か左端のどちらかを走る癖がある。ちなみに元々は、ガリッ&ワサビ兄弟には毛並みが濃い茶色の「ショウヤ(醤油)」もいた。

 

写真上:届いた観測物資。

写真下:ガリッ。この写真では後ろにワサビがいるが、いつもはガリッは、ワサビの後ろに隠れる感じです。

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2023119(木) シオラパルク 晴れ マイナス32.4

 ワンコ紹介も大詰め。次はワサビ&ガリッ兄弟の番で、今日は「ワサビ9歳」。

チーム最年長で、早いものでもう9歳の大ベテランとなった。いつリタイヤするのか(他のワンコたちの走行に、ついていけなくなるのか)ここ数年は気になって仕方がない。仔犬の頃から落ち着きがなかったけど、今もそんな感じ(笑)

写真:ワサビ。こんな感じです。そろそろ落ち着こうよ(笑)

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2023115(金) シオラパルク 晴れ マイナス24.6

 いや~、6日振りの晴れ。海氷上はマイナス29℃くらいまで冷え込んでいたけど、やっぱり気分がいい。今日は近場の観測点だったので、生後5ヶ月を過ぎたワンコも、レッスンがてらに橇を引っ張り同行した。

ワンコ紹介が、なかなか終わりません(笑)。続けていきます。

今日は「銀河6.5歳)」。我がドックチームの、自慢のリーダー犬。2歳の時からリーダー犬を務めている。身体はやや小柄だけど、他のワンコたちにも臆せず、とにかく僕の号令もよく聞き分け、稀なワンコだと思う。知らないうちに6歳を超えて、すっかりベテラン犬になった。次期リーダー犬の育成にも一役かってくれている。

 

写真:「銀河(ぎんが)」

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昨年11月の日本出国前に、「絆工房」→ https://kizunakobo.jp から受けた取材の記事が、絆工房のHP上でも紹介されたとの連絡を頂きました。

絆工房HPの記事 → https://kizunakobo.jp/2023/01/06/%E3%80%90%E7%B5%86%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%81%E3%80%91no-61/

 

「絆工房」は、犬ぞりTシャツ → http://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/custom7.html  の写真プリントをお願いしている工房です。

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202319(月) シオラパルク 晴れ マイナス35.2

 いかん、ブログが滞ってしまった。元気です。

久々の快晴。気温もグンと冷え込んだ。数日雪が続いて、犬ぞりでは出ずにいたので、昨日は視程があまり良くない雪の中を作業に出かけると、帰路はシオラパルク村と反対方向に走っていた(笑)。街ではよく道に迷うけど、北極でもか?!(笑)。気を取り直して、今日も野外作業。けっこう寒かったな・・。

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ワンコ紹介は「クマ4.5歳」。前回のナノッとは兄弟で、2歳頃まではナノッよりもクマのほうが立場が上だった。今は逆転している。甘えん坊のワンコ。でも最近、他のワンコたちに強く当たっている。クマくん、そのうち皆から、返り討ちに遭いますよ(笑)。

写真上:今日のワンコたち。月が明るく、作業のあとワンコたちを多めに走らせてきた。

写真下:甘えん坊の「クマ」。

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202315(火) シオラパルク 雪 マイナス23.3

 昨日から雪がちらついている。このあと数日は降雪が多くなる予報なので、34日は犬ぞりで出かけ、ひと踏ん張りしておいた。天気予報を見ながら野外での作業はやっている。

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 引き続きワンコ紹介をしていこう。ナノッ&クマ兄弟の番で、今日は「ナノッ(北極グマの意味)4.5歳」。

昨シーズンは、チームのワンコたちに喧嘩をよく吹っ掛けて、手を焼いた。もともと気が強い性格だけど、そろそろベテランの域に差し掛かってきた。今シーズンは今のところ大人しくしている(笑)。そうそう、皆さん仲良くしてくださいよ!ワンコ社会はそのシーズンによって勢力図が大きく変わります。

写真:今シーズンの「ナノッ」。

202312(月) シオラパルク 曇りのち晴れ マイナス18.7

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 こちらは新年よりも、クリスマスのほうが華やかで連休となり、今日2日からは通常に戻った。

作業に熱中していると、生活が荒んでくるので(笑)、今日から通常通り開いている、村の公共シャワー&ランドリーでシャワーを浴び、洗濯を済ませた。

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買い出し等もして、午後は犬ぞり走り初め。といっても、今日は作業抜きで、まだ今回紹介していない(いずれ紹介しますね)730日生まれのワンコの、犬ぞりレッスン。12月から少しずつ始めたが、海氷上に下りるのは今日が初めてだった。細かいことはそのうち覚えていくとして、堂々と橇を普通に引っ張っている。いい感じだ!まだ身体が出来上がってなく、一気にやると怪我をすることがよくあるので、数か月かけて徐々に育てていこう。 

写真上:年明けと共に、シオラパルク村では花火が打ち上がる。

写真中:犬ぞりレッスン中の、生後5か月のワンコ(黄色い矢印)。

写真下:オーロラ?!ではなく、内陸で強い北風が吹いているようで、雪煙が雲?雪の帯?となって、流れている様子。

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20221230日(金) シオラパルク 晴れ マイナス29.5

 さて、今日も海氷測定に出かけてきた。とりあえず今日が、今年の仕事納めかな。明日1231日と11日は、のんびり深呼吸しよう。 

写真:今日はお昼の時間帯に出かけてきた。南の空が日に日に明るさを増し、写真も写りやすくなってきた(実際はこの写真の明るさより、まだもう少し暗いです)

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20221228日(水) シオラパルク 雪のち晴れ マイナス32.8

シオラパルク村での、この冬の最低気温を更新した模様。マイナス30℃は、順調に犬ぞりが走行して、橇に乗っている時は「寒いなあ・・」と感じるラインだ。太陽があれば、体感温度もグンと上がって暖かく感じるのだけど。今日も犬ぞりを出し、作業に出かけてきた。

そして夕方の時間帯に、空に月が戻ってきた。

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今日のワンコ紹介は「コナツ(小夏)3.5歳」。八朔&蜜柑と3兄妹。成犬になるともう、兄妹という意識はなくなるみたいだ。僕のチームにいるメスのワンコたちは、どの犬も僕に懐いていて、撫でてやると、お互いにヤキモチを焼きまくります(笑)喧嘩になると見てられなく、メス犬同士で係留することはしていません(笑)

写真上:南の空に戻ってきた月。

写真下:コナツ(小夏)3.5歳。

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20221226日(月) シオラパルク 雪 マイナス22.7

24日は快晴。肉離れを起こした脹脛のリハビリも兼ねて、軽く犬ぞりを出した。25日からは雪模様が続いている。こちらでの一大イベント、クリスマスも終わった。僕はホッとした気分(笑)。村での生活の様子が、あまり伝えられておらず申し訳ないです。

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 ワンコ紹介が滞ってしまった。気を取り直して、続けていきます。今日は前回登場したハッサク(八朔)の兄弟、「ミカン(蜜柑)3.5歳」。気の強い八朔とは反対に、気が優しい性格で、他のワンコ達の陰に隠れるように、ハッサクを頼りにしている。同じチームのワンコ集団でも、兄弟犬の結束は強いです。 

写真上:村の教会横に飾られた、可愛らしいクリスマスツリー。

写真下:ミカン(蜜柑)3.5歳。

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20221222日(木) シオラパルク 快晴 マイナス30.8

 冬至に相応しく、この冬一番の冷え込みだった。この頃から年明けにかけては、ついそっちのほうへ逃げ出したくなってしまう。もう随分と長い間、この時期を日本で過ごしていない。

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今年は、明日が新月の周期なので、今は月明かりもなく、お昼頃に南の空が少し薄明るくなるだけ。極夜の折り返しを理由に、気分を盛り上げていくことにしよう。一日一日明るい時間帯が、延びていく。

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写真上:AM8:30頃の東の空。天気のいい日は、とにかく星が奇麗なのだ。

写真中:シオラパルクの村の灯りと星空。

写真下:暗闇の中、作業が終わるのを待つワンコたち。

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20221220日(火) シオラパルク 雪のち晴れ マイナス27.5

 2日間、吹雪で荒れたあと、久々に快晴となった。昨日のマイナス2℃前後から、うって変わり冷え込んだ。

12月に入り、天気のいい日は、夜空にオーロラがなびいている。今年はよく出ている気がする。今日も高緯度のこの地域にしては、見やすいオーロラが。おまけに、海氷測定の帰路、走る犬ぞりから西の空に流れ星を見た。

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 引き続きワンコ紹介。今度は柑橘3兄妹を続けて紹介していく。今日は「ハッサク3.5歳」。一昨シーズンまでは、リーダー犬候補だったのだが失脚。でもチームでは一番の馬力の持ち主かも知れない。ハッサクがグイッと引っ張ると、橇がガクンっと大きく揺れるのだ。

 

写真上:今日のオーロラ。雲形の測定用に撮ったら、不鮮明に写った写真ですが・・。

写真下:ハッサク(八朔)3.5歳。

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