朝からひどい乱氷帯と格闘し、犬たちの奮闘のおかげで何とか乗り越え、補給地点のByam Martin島北端に戻ってきた。
乱氷帯は、まっすぐには進めない。迷路のようにつながる平らな箇所を探し当てながら進むのだが、行き詰まったときは、戻って他のルートを探す、小さい乱氷は壊したり埋めたりしてルートを作る、どうしても乗り越えなければいけないときは荷物をソリから降ろし、空荷で乗り越えた後、荷物を積み直す、などの作業が続き、犬には大声をかけっぱなし、神経もとがるし、体力がいる。乱氷帯を乗り切った時には全身ヘトヘトだった。
今日は視界が良く、目標のByam Martin島が見え、乱氷帯も見渡せたから乗り越えられたが、視界が悪ければ決して乗り越えられるものではない。
前回の補給地が見つからず、その付近と思われる場所でキャンプを設営。この場所を次の補給地とする。後から犬4匹だけの犬橇でGPSを使い前回の補給地を探すと、新しい補給地から1.5km西側だったことがわかった。前回の補給地に燃料をデポしていたのだが、雪に埋もれてわからなくなっていたのだ。燃料を回収した。これでテント内で濡れた衣服等を乾かすことができる。一緒にデポしていたアザラシの脂肪は、シロクマの仕業だろう、きれいになくなっていた。
3/30に予定している次の補給まではここで待機し、犬を休ませ太らせたり、荷物を整理したり、補給後に開始する後半戦の準備をしたり、Byam Martin島の上陸口を探したりする予定。おかげさまで計約2ヶ月を予定しているこの遠征の前半戦は無事終了です。観測調査も順調に進んでいます。皆様、応援をありがとうございます!
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前半戦終了。 顔にもハクがつきました。3月は寒かった。4月はもっと暖かくなるはず。
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