山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

北極圏の犬ぞり遠征をライフワークにしている山崎 哲秀のブログです。北極圏を犬ぞりで遠征し環境調査を行うアバンナットプロジェクトに取り組んでいます。このブログでは、遠征前は日本での準備や生活の様子、遠征中は、北極圏の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

2010年04月

2010429日(木) 雪のち晴れ(低い地吹雪を伴う) -13.7

20100429 子犬のウキヨ&キャヨットのレッスンはこの1週間毎日続いて、“レッスン2”まで進んだ。レッスン2はソリに繋いで実践編だ。一日のレッスンはせいぜい1~1時間半くらいなのだが、日ごとに2頭ともしっかりとソリを引っ張り始めた。ここまで最低限、来シーズンに向けてやっておきたかった。90点をあげよう。10点足りないのは、特にキャヨットがまだ懐いてくれない・・。犬ぞり旅行出発前にアークティックベイの町からやってきて、一緒にいる時間が少なかったから仕方ないけどさっ。1ヶ月遅く産まれたゴードンとボタンは犬ぞりについてくる“レッスン1”まで進んだ。4頭ともこれから先は、来シーズンの課題となる。チーム事情が苦しく、なんとか即戦力として育って欲しい。

写真:右はシン。隣りのコウとは兄妹。コウの後ろはボタンで横はゴードン。真ん中の黒いのはリク。その左隣りがアプ。上がキナリ。そして一番左がキャヨットで、隣りにいるのがウキヨ。

2010427日(火) レゾリュート 曇りのち低い地吹雪 -8.7

 触れたくはない出来事。今日は犬ぞり旅行中に亡くしてしまった、メス犬の「ラッシ」の報告です。

2月末の犬ぞり旅行出発から旅行が始まってからのラッシは、レゾリュートでの準備期間中からもすこぶる元気だった。周期からして12ヶ月くらいでそろそろ発情期が来るなと想像していて、迎えたのは思ったよりも早い312日だった。その後10日ほど続きオス犬たちを狂わせていたのだけど、終わってからも食欲旺盛で元気に走っていた。そんな中、あれっと思ったのが43日で、あの食い意地が張ったラッシが珍しく餌を残した。オス犬たちの餌をも横取りするくらいのラッシが餌を残したのを見るのは、4年間で初めてだった。その翌日からは全く食べなくなり、嘔吐するようになった。多分、この地点で発情期から二十数日目で妊娠はしたのだと思う。犬のつわりはあまりないそうだが、周期でいくと二十数日目頃にそういうケースもあるらしい。これまではラッシのつわりを見たことはなく、妊娠しても出産後もとにかく食欲旺盛だった。6日まで餌を食べずに嘔吐する状態が続き、次回の補給時にレゾリュートへ送り返すべく、ソリに乗せて補給地点に急いだ。が、7日の深夜、僕の枕元で息をひきとった・・。もう一つ考えられるのは、交配後から出血が止まらず(多分傷ついてしまったのだと思う)、もしかしたらそれが化膿してしまい広がった可能性もある。妊娠していることを考えて、抗生物質を飲ませるかどうかずっと躊躇したまま、与えることができなかった。またいつものように元気な子犬を産んでくれると疑ってなかった。老齢(8歳)による妊娠が、犬ぞり旅行で走ることに耐えられなかったか、のどちらかが原因だと思う。食欲を無くしてもまだコロコロと太っていたし、必ずレゾリュートで回復してくれるものと思っていただけに、数日間での急逝に心が乱れた。亡くなっていく犬たちで、初めて流した涙だった。

犬ぞり旅行中に犬たちを死なせない、という約束を果たせませんでした。ラッシを応援してくれていたサポーターの方も多くいます。申しわけありませんでした。

写真:ソリに乗るラッシ。こういった体調が悪い時も、このグリーンランド犬たちは、ソリから下りて最後まで走ろうとする・・・。

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2010426日(月) レゾリュート 曇りのち晴れ -7.7

200904262 24日に北見工大の田中さんが帰国の途についた。無事に共同の予定が終わり安堵感。

今日は犬ぞり旅行中に採取した、海氷コアの処理作業をした。1月末にレゾリュートで観測を共にした、北海道大学の的場さんに電話で処理法を再確認してから作業に取りかかった。アイスコアの層構造や氷の中にある気泡などをスケールと合わせてスケッチ、写真でも撮影したりなど、氷の情報を記入してから、氷の層ごとに融かしてサンプル瓶に詰めるという作業。日本に持ち帰ることになっている。

子犬たちのレッスンは続いていて、キャヨットとウキヨはまだまだ橇を引っ張る体力はないが、4~5頭の成犬と一緒に形だけ橇に繋いで走るところまでレッスンが進んだ。24日午前中にちょっとハプニング。なかなか懐いてくれないキャヨットが、繋いでるロープから外れて逃げられてしまい、どう頑張っても捕まえることができず、2日が経った。まだ一度も叱ったことは無く、こんなに人間に懐かないのも珍しいのだけど、犬ぞり旅行中に面倒を見てくれていたサエコさんが昨日トライしてくれるとあっさり捕まった。う~ん、まだ俺は4ヶ月の子犬たちに信頼されてないようだ・・。

26日の今日も気を取り直してレッスン。嬉しいことに3ヶ月のゴードンとボタンが後ろからちょこちょことついてきてくれた。いい感じ。ゴードンとボタンは普通以上に懐っこい。

写真上:海氷試料の処理作業をする。

写真下:4匹の子犬たちのレッスンにて。

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2010423日(金) レゾリュート 晴れ -11.4

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 レゾリュート帰着の日、久々にベットで寝たら首を寝違えてしまった・・。

 

 22日はレゾリュート近辺にて、田中さんの観測作業を手伝った。

そして今日23日は気持ちがいいくらい快晴。日本帰国は59日(6ヶ月の滞在ビザが切れるちょうど6ヶ月目)の予定で、その前にもうひと仕事することがある。まだ今シーズンは終わっていない。来シーズンに備えて、4匹の子犬たちのレッスンだ。最初のステップだけでも教えて帰りたいのだ。犬ぞり旅行中、サイレス&サエコさん夫妻が、しっかりと面倒をみてくれていた(いつも感謝!)。午後から生後4ヶ月を過ぎたウキヨとキャヨットを連れ出してみることに。産後の肥立ちがもうひとつ良くなかったコウも、気分転換に連れて行ってみた。コウはやはりリーダー犬としての素質がありそうだ。体調をしっかり戻して欲しい。いっぽうウキヨとキャヨットは今日はフリーで走行。人懐っこさには少し欠けるのだけど、いい感じで5頭の成犬たちに交じってついて来る。まずはこれがレッスン1なのだ。中には全然ついてこないケースもあり、橇曳き犬になれない犬もいる。

間もなく生後3ヶ月になるゴードンとボタンはそのうちに。

写真:左から3頭目が先頭を走るコウ。しっかり体調を戻してくださいな。右2頭がフリー走行のウキヨとキャヨット。期待してますよ。

2010421日(水) レゾリュート 晴れ -6.1

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21日朝早くに、キャンプ地を田中さんと出発。気温はマイナス18℃ほどで、低い地吹雪の中を走行。これも北極のフィールドワークの一つの経験になると思う。

田中さんと合流して9日目。個人的には52日ぶりにレゾリュートに帰着した。無事田中さんを連れて帰れたこと、自分が帰れたことが嬉しい。当然犬たちも。

久しぶりの町に、まだ頭が回転しないなあ・・。

写真上:犬ぞり旅行中に田中さんと。

写真下:52日ぶりにレゾリュートの町に帰ってきた。

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【4月19日】霧のち晴れ -23.2度

一週間ぶりの快晴!久しぶりの太陽は暖かかった。

朝、冷え込んだので、大丈夫かと思ったが、だんだん暖かいなどとは言っていられなくなり、田中さんと二人、汗だくになった。日差しがきつすぎる。田中さんは日焼けで色黒になり、すっかり貫禄がついている。

海氷調査。海氷厚130cm、結構薄い。

【4月20日】曇りのち晴れ -16.3度

朝一番はホワイトアウト。晴れて気温差もあったので、霧も混じっていた。

ホワイトアウトの中、進んでいると、レゾリュートから来たスノーモビルに乗ったイヌイットに出会い、そしてなんと、彼らに道を聞かれた! ホワイトアウトの中で方向を見失ったのだろう。海氷上には道もなければ標識もない。ましてやホワイトアウトになると、現地の地形に慣れているイヌイットですら道に迷う。こちらはだいたいの方角がわかっていたので、彼らに教えた。

ゴールのレゾリュートまで、あとたった25キロほどだが、最後はゆっくりと、あと2日間かけて4月22日に戻る予定。

田中さんはすっかりキャンプ生活を気に入ったようだ。

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テツの遠征中、レゾリュートで子犬たちを預かって下さっているサイ&サエご夫妻から子犬たちの近況です。

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(写真上:ウキヨとキャヨット兄弟)

ウキヨとキャヨットも紐をかむのが癖で、この間も脱走して二匹が長いチェーンでつながっているので、あっけなくバルコニーの脚にグルグル巻きになって助けを呼んでいました。

(写真下:ボタンとゴードン兄弟)
ボタンとゴードンは名前を呼ぶと来るようになりました。ゴードンはお父さんのアプに似たのか、駆け寄ってきてジャンプするようになりました。

ハムレットの裏の丘にいってモンキーというリサの犬と5匹(コウ、ウキヨ、キャヨット、ボタン、ゴードン)を遊ばせています。コウの走り方に比べると子犬たちはまだまだ不恰好で何倍も遅いですが、一生懸命コウをおいかけていてとてもカワイイです。

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来シーズン、立派なソリ引き犬になるように、テツはレゾリュートに戻ったら、軽く子犬たちの犬ぞりトレーニングをする予定です。

【4月17日】雪のち夕方からくもり

一日、ホワイトアウトの中での行動。ホワイトアウトの中のナビゲーションは疲れる。お昼頃、目的の観測地点まで来た。海氷観測を実施する。

明日は岬を回らねばならず、乱氷の多いところなので、天気がよければいいなぁ。

田中さんも元気にやっている。今昼寝をしているところ。

【4月18日】一日雪。-13.3度

6時過ぎから13時過ぎまで移動。風はほとんどなく、暑く感じる。

海氷観測を実施する。

明日はそろそろ天気がよくなってほしい。気圧は高いが全然晴れ間が見られない。まだ一度も晴れた日がなく、雪(ホワイトアウト)の中を犬ぞりで移動しながら、海氷観測を続けている。

田中さんははじめての海外とは思えないほど、よく食べ、そしてよく寝る。

Photo

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写真:海氷観測をする田中康弘さん

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【4月14日】-11.4度

シロクマが一頭テントの近くにやって来たが、犬が追い払ってくれた。

本日は一日ブリザード。折角、田中さんとのフィールドワーク初日になるというのに、外で作業もできず、テント内で待機する。北見工業大学修士課程の学生の田中さんは、今回がはじめての海外旅行で、しかも北極、しかもテント暮らしである。レゾリュートからここまでの道のり、海氷の上をスノーモビルでアリーサク達に連れてきてもらっているのだが、途中でスノーモビルを運転させてもらい、シロクマの親子を見かけたらしい。北極三昧である。

結局一日停滞だったが、夜8時頃風が弱まり視程が効いてきたため、田中さんと海氷観測を実施した。

【4月15日】吹雪のち曇り -7.7度

今朝、ホワイトアウトであったが、午前八時、バサースト島の海岸線に沿って出発。午後1時半、行動終了後、海氷観測。

犬たちもちゃんと引っ張ってくれた。ただし昨日のブリザードのおかげで雪は深くなっている。その分、足がのろい。けれどちゃんと進んでいる。

【4月16日】雪一時晴れ
7:30-13:00
朝一番はホワイトアウトであったが、後半視程が利くようになった。雪が深い。なかなかスピードはあがらない。しかし犬は元気だ。

行動終了後、田中さんの海氷観測を実施する。

アミッバルのしっぽの先とおしりの一部と右後ろ足の抜け毛の部分が気になる。凍傷になってしまっている。まだまだ若くて力のある犬だけにアミッバルには来年も期待している。レゾリュートに戻った後、しっかり手入れをしてやりたい。

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【4月11日】曇のち晴れ -22.6度
午後から天気がよくなる。観測と合わせて、荷物やゴミの整理など、久々に生活のことをする。下着も替えた。犬たちは皆元気にしている。

ビデオのピントが合わなくなってしまった。寒さや振動で壊れたかもしれない。折角、これから田中さんと合流して、いい映像が撮れると思っていただけに残念だ。

【4月12日】
レゾリュートから残念なニュース。本日レゾリュートを出発を予定し
ていた補給隊がソリの故障で今日は出発できないらしい。

しかし、同時に意外なニュースもあり。当初バサースト島経由の小屋泊まりで1泊2日かけてここまでやってくる予定でいた補給隊だが、バサースト島を経由せず、海氷上を一気に1日で来ることに変更したようだ。

それなら距離を縮めるため、こちらからも少しでも近づいた方が良いだろうと、早速荷物をまとめ、移動することにした。

沿岸の乱氷地帯も上手く抜けることができ、一日分、レゾリュートに近づいた。今日のキャンプ地のあたりはシロクマの足跡だらけである。またヤツに遭うかもしれない。

【4月13日】-19.9度
一日吹雪。たまに雪が止んだりするが、ほとんどが視界のない状態

田中さんと合流した後は、ソリに二人乗りすることが多くなる。少しでも積み荷を軽くし犬の負担を減らしたいので、補給隊に持ち帰ってもらう物資をまとめる。アイスコア入りクーラーボックス、不要な装備を詰めた段ボール、アイスコアドリル一式。土嚢袋二つ分のゴミなど。

田中さんと合流してひととおり観測調査を終えたら、今シーズンの目的は達成となる。

今日、一時、シンが行方不明になった。ご飯の時になったら、ホワイトアウトの中からひょこひょこ現れた。逃げたら怒られるのがわかるのか、なかなか近づいてこない。つないでいるときに、引き綱が絡まって身動きが取れなくなると、引き綱を噛みきる癖があるのだ。身動きが取れないときに吠えて教えてくれる犬なら助かるのだけれど。

朝10時にレゾリュートを出発した補給隊のアリーサクたちと田中さんのスノーモビルが夕方5時頃、無事到着した。春とは言え極寒の中、直線距離でも170キロ、移動距離で200キロ超えの距離を、それもあまり視界がよくない中、スノーモビルでの移動は大変だった思われるのに、アリーサクたちは補給物資と田中さんを送り届け、そのまま去って行った。アリーサク達はその晩、真夜中まで走り続け、バサースト島の小屋まで行ったらしい。彼女らイヌイットは本当にタフである。心配していた田中さんも元気に到着し、まずはひと安心だ。

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【4月10日】

雪、曇、雪、、、、悪天の合間を縫って移動する。朝出発、雪、ホワイトアウト、乱氷帯に突っ込む、トレースを戻る、テントを張りシュラフに潜り待機、午後、視程が広がったのを確認し再出発、予定していた地点 N75° 19' 55.60", W101° 0' 53.40"まで到着。この地点を4月13日の補給地点とする。

本日、北見工大の田中さんがレゾリュート入りした。彼は12日に補給隊に同行してレゾリュートを出発し、13日にここで合流の予定。

13日までは、補給隊と田中さんの受け入れ準備等をしながらこの地点で待機の予定。

シルバは食欲も戻って元気にしている。

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【4月8日】-21.9度

雪でホワイトアウトのため停滞。他の犬たちは元気だ。

【4月9日】晴れ -28.1度

次の補給地点に向かって進んだが、今日は思ったより進んでいない。もうちょっと天気が良くなれば、あと15-20km進みたい。

多年氷と思われるコアを採取した。

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テツから。

【4月8日】

今のチームを編成してもう4年になるんだなぁ。年を取った犬たちが順番にいなくなってゆく。人間にとってたった4年の時間は、犬たちにとって30年も40年もの時間になるのだ。

どの犬たちもみんなかわいい犬だけれど、メス犬ということもあり、ラッシはオス犬以上に可愛がっていた。やっぱりオス犬たちに比べたら、弱っちいから、、、

僕はいつも夢中で時間の流れを忘れていて、犬たちもずっと元気でいてくれると錯覚してしまっている。

1日過ぎて気持ちも落ち着いてきた。僕はまた明日に向かいたい。

Photo 写真:犬ぞりに載せて走っていたときのラッシ。これが最後のラッシの写真になってしまった。

テツから。

【4月7日】

ラッシを死なせてしまった。状態がおかしくなったのは4月4日で、5日からはソリに載せていた。次の補給時にレゾリュートに送り返すよう、バサースト島近辺での補給予定地に急いで向かっていたところでした。

犬ぞり旅行中に犬を死なせないという公約を果たせませんでした。犬サポーターで応援して下さった皆様には申し訳ありませんでした。犬ぞり旅行後に改めて報告させて下さい。気持ちが動転しています。

【4月6日】

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多年氷と思われる海氷コアを参考資料として採取、210cm厚。

写真:アイスコアと採取風景

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【4月4日】晴れ -26.4度

自分の作ったトレースに沿って戻る。途中、新しいシロクマの足跡を見た。

シルバの調子が上がらない。今日は最後の方、皆のスピードについてこられなかった。今期限りで引退させることにするが、今期は完走させてやりたい。ラッシも調子があがらない。11頭のうち実質9頭で走っている。犬のチームは途中で調子を崩す者が出てくるので13-14頭で走るのが理想的だ。犬に負担がかからないよう、次の補給地点までは小刻みに戻る予定。

【4月5日】雪のち晴れ -16.8度

午後から視界がききはじめたので、2時半頃出発、6時半終了。

Byam Martin島の北側まで戻る。乱氷帯に苦戦し、一汗もふた汗もかく。視界が悪いと自分のトレースも見失いがちなので、同じルートを通るのは難しい。

シルバは今日は調子よく走っていた。ラッシはソリに載せた。次の補給隊が来たときに、レゾリュートに送り返さないといけないかもしれない。

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P1050167 【4月2日】

昨日、イヌイットのアリーサクとデビーの補給隊から補給物資を受け取った。アリーサクもデビーも男勝りの女性である。レゾリュートから2日間かけてやってきてくれた。昨日泊まったBathust島の小屋から10時間もかかったらしい。スノーモビルの運転手も大変だろうが同乗者はもっと疲れるだろう。次の補給地点は検討が必要だ。

彼女たちは今日はこのキャンプ地から見えていたトナカイを追ってすぐ南のByam Martin島に行くことにし、我がドッグチームは再び西のMerville島を目指すことになった。今日はコース取りがよかったのか、途中で小さい乱氷帯はあったもののあっけないほどスムーズに進み、前回は15kmを6時間も格闘したあれは何だったんだろう?

【4月3日】

この1週間で随分夜明けが早くなってきている。

だんだん暖かくなってきてラードを食べない犬たちも出てきたが、それにしてもラッシの食欲がない。つわりだろうか。

今日はMerville島の東沿岸に達してから島沿いに北上し、海氷観測を行った。

昨日、アリーサクとも話し合ったのだが、次の補給地点はこれまでの補給箇所よりもう少しBathurst島寄りにすることにした。その分、より長い距離を戻らないといけなくなるので、今回のMerville島探索はここまでにし、明日から引き返すことにする。もっと西側で補給を受けられるものならば、もっと西へ北へと行ってみたいが、これ以上の距離だとチャーター機を飛ばすしかなくなってくる。また飛行機しかすぐに来られない地域で安全を確保するのも難しい。この後半戦は、北見工大の田中君の観測遠征のサポートに力を入れたいと考えているため、観測が円滑に進むようここを折り返し地点とする。

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写真:補給に来てくれたアリーサクとデビー。小屋付きのソリを引いている

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テツから。

【4月1日】

3月25日、早々と補給地点に到着したが、その翌日からホワイトアウト状態の降雪、吹雪、ブリザードの1週間で結局3月30日に予定していた補給は本日、4月1日となった。この補給というのも天気などに大きく左右されるので、なかなか予定通りには行かない。

今回の補給では、日本から岩野さんが短い休暇を利用しレゾリュートに応援に駆けつけてくれた。

明日からは後半戦に突入だが、次は何と言っても4月12,13日頃に合流する北見工大で海氷研究を志す田中君とのフィールドワークだ。2週間ほど活動を共にする予定。

それに合わせて補給地点に戻ってこないと行けないので、それまでの活動に制約はあるが、それまでに多年氷と思われる海氷コアを参考資料として採取し、次の補給時にレゾリュートに持ち帰ってもらいたいと思っている。

後半戦も安全第一で無理なくやります。

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