山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

北極圏の犬ぞり遠征をライフワークにしている山崎 哲秀のブログです。北極圏を犬ぞりで遠征し環境調査を行うアバンナットプロジェクトに取り組んでいます。このブログでは、遠征前は日本での準備や生活の様子、遠征中は、北極圏の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

2012年04月

2012年4月30日(月) 晴れ -17.9℃

201204301 装備・荷物の後片付けもだいぶ目処がついた。殆どはこっちにデポしておく(保管しておく)装備類で、装備リストも一通り作成し終えた。犬たちも夏の間をこちらで過ごすために、色々と段取りしたり世話をしてやったりしないといけない。僕の北極は、犬たちも含めての北極遠征だ。手抜きはしない。

来シーズンに向けての準備をまた日本で始めないと間に合わない。54日にレゾリュートを後にして、ゴールデンウィーク明けの58日に日本帰国の予定です。

写真:夏を過ごす体勢の犬たち。

2012425日(水) 晴れ -23.7

20120425

4月に入って発情期を迎えた「パミウリ」。その後「つわりが来たか?」と喜んでいると、様子が普通ではない。経過を見ていたのだが、どうも子宮蓄膿症の疑いあり(殆ど何だかの感染症だと思う)。治療・手術を薦められたが、動物病院へはレゾリュートからでは、日本でいうと外国に飛行機に乗って行く感覚だ。持参している薬品を投与して、出来る介抱を続けている。北極の活動はこれからも終わりは

ないのだけれど、今シーズンも最後まで気を休ませてはくれないなあ・・。チームに馴染んでリーダー犬としても力を発揮し始めて、来シーズンを楽しみにしてたのに、何とか生き延びてくれ。頑張ってくれよ・・。

2012417日(火) 晴れ -18.7

 今シーズンも元気に走ってくれた我がチームの犬たち。その後の近況報告を。

まずは327日に「コウ」が産んだメスの仔犬は順調に大きくなっていて、数日前には両目が開いた。名前は「パニッ」と名付けた。この「パニッ」はエスキモー語で、「(私の)娘」という意味で、親が自分の娘を呼ぶときに「パニ~ッ(娘~)」と呼んでいるのをよく耳にする。もうすぐ一ヶ月を迎えるが、このまま順調に育ってくれますように。母犬の「コウ」も元気だ。

そして変化があったのは、1月にイエローナイフから来た2頭のメス犬「ケガッ」と「パミウリ」。前にブログで書いたように、この2頭は折り合いが悪くケンカばかりして、一緒にチームで走らせるとどうしても輪を乱してしまい、手のつけようがなかった。思案した末に2頭を引き離すことに決めた。公称23歳という「ケガッ」は、どうも実際は老犬だったようで、他の犬たちの走行にも付いてこれなかったので、残念ながら手放した。功を奏するとはこのことか、それからの「パミウリ」が見違えるようにソリ曳き犬らしくなり、エスキモー語の号令もあっという間に覚え、なんとリーダー犬としても力を発揮し始めた。一体イエローナイフで、何が2頭の相性をそうさせたのだろう?

生後3ヶ月で犬ぞりレッスンを始めた「ルータ」&「ルーク」は、今や立派なソリ曳き犬だ。間もなく6ヶ月になるが体力もあり、犬ぞり旅行中はグイグイとソリを曳き続けた。チーム最年長となったボス犬「ルッキ」は、今シーズンもまだまだ健在。「リク」は所々でリーダー犬を務めてくれた。「アミッ兄弟」も相変わらずの馬力。「アプ」と「カヌッルンニ」のベテラン組みもよくやってくれた。中堅の「シン」も元気で、いずれボス犬になるかな?夏に野良犬をしていた「キャヨット」はガッチリと逃げられないように確保し続け、ソリ曳き犬の任務を果たしてもらった。やや心配なのは2歳の「ボタン」&「ゴードン」兄弟で、昨シーズン犬ぞり旅行が出来なくて、みっちり教え込むことが出来なかったからか、サボり癖の気配あり、すでに遅すぎる可能性もあるが、かなり手厳しくもう一度教え込んだ。

とにもかくにも、みんな元気で頑張ってくれた。

写真:生後3週間ほどの「パニッ」。

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2012412日(木) 晴れ -25.5

20120412 昨日レゾリュートに戻ってきた。数日は悪天候で停滞もあるかと予想していたけど、動けないほどの悪天はなく、快適に犬ぞりで走れた。行きは40km毎くらいにキャンプして、海氷のデータを記録して行き、帰りは2日で150kmほどを走ったが、海氷に大きな乱氷帯が無い状態で、ただ走るだけなら、重い荷物を積んでいても、一日に6時間も走らずこんな感じで進める。この時期は一番ツルツルとソリが滑る季節だ。今シーズンはやや中途半端になってしまったが、残りの滞在はキャンプは無しで、後片付けをしながらレゾリュート近辺での活動にとどめることにしておく。5月上旬に日本に一時帰国したあと、67月はグリーンランドで実施される、日本の観測調査のサポートに参加することになっている。

写真:アイスクリスタルに陽光が反射して・・。

Photo 写真:海氷のデータを収集する。海氷の厚さを測定したり、海氷面の雪質や空に浮かぶ雲を記録したりなど、研究者の方たちから頂いてる課題をこなしている。

2012/04/08 3rd-day3
+75° 5' 18.70", -96° 46' 40.20"
このキャンプ地は海氷厚が170cmあり、今シーズンに観測した氷の中で一番厚い。海流の違いだろうか。この1週間くらいでレゾリュートの村人たちが今年許可された規定数のシロクマを狩っているので、レゾリュート周辺ではシロクマに遭遇せずに済み助かる。

2012/04/09 3rd-day4
+75° 19' 49.00", -96° 48' 28.10"
-26度だが太陽が出ていて風がなかったため終日暖かい。今回の海氷観測小旅行はここまでにし、明日からレゾリュートに向けて引き返すことにする。ひとたび天気が悪くなれば1週間閉じこめられることもざらにある。天気の良い内に戻ることにする。

2012/04/10 3rd-day5
+74° 56' 9.10", -96° 26' 1.50"
出発後、だんだん風が強くなってきたが、背中からの風なので問題なし。今回連れてきた紅一点のメス犬のパミウリが発情するかもしれない。オス犬たちがそわそわし始めた。発情がはじまると犬たちの統制が取れなくなるので、その前にレゾリュートに戻りたい。

※ブログの左側のメニューバーの中の「地図 今ここにいます」の「 Tetsu's expedition 2012」をクリックすると、地図がグーグルマップで表示されるようになっています。

Photo 写真: リーダー犬の「コウ」が不在ですが・・、なんとかやってます。「リク」がリーダー犬になったり、なんとイエローナイフから来た「パミウリ」がリーダー犬をしたり。

2012/04/06 3rd-day1
+74° 44' 47.5", -95° 34' 21.5"
朝、風が弱まっている間にレゾリュートから今シーズン3度目の出発をする。近場の海氷データがなかったので、観測の抜けていた箇所を重点的に行うのと、犬を走らせるのが目的の短い遠征の予定。夕方は風が強く視程はほとんどなくなった。

2012/04/07 3rd-day2
+74° 55' 14.7", -96° 23' 22.5"
3月25日にレゾリュートに戻って以来の久々の快晴の中、気分良く犬ぞりは進む。気温、朝-27.5度、夕方-20.6度であるが、テント内はポカポカする。

※ブログの左側のメニューバーの中の「地図 今ここにいます」の「 Tetsu's expedition 2012」をクリックすると、地図がグーグルマップで表示されるようになっています。

201243日(火) 雪 -16.9

 お騒がせの白熊事件については、その後先週金曜日に、詳細のレポートを提出するようにとのことで、苦手な英語で書き上げてメールで送付。もし処分があればそのうち連絡が入ることと思う。何も出来ないので、とりあえず一区切りさせておくことにしよう。

 そして、今回ケンブリッジベイで合流する予定だった中岡さん →(ブログ http://akinosorae.blog.fc2.com/ )と小泉さん →(ブログ http://oo26.blog.fc2.com/ )のチームは、現在イエローナイフで活動中です。ケンブリッジベイで合流の際は、犬ぞりに乗って1dayキャンプに出かけたりする計画を立てていたのだが、不甲斐なく僕が到着することが出来ず。このあとレゾリュートで合流するプランが持ち上がり、小泉さんと連絡を取り合って可能性を探っていたのだが、行程等々うまく調整がつかず断念することとなった。約束を果たせず、ほんとにほんとにスミマセンでした。帰国後にまたお詫びしたいと思います。

 さて、ポッカリと穴が空いてしまったような気分の僕のこれからの予定は、もう暫くしたのちに、1015日くらいの予定でショートtripに出かけて、海氷のデータを収集しておこうと思う。4月末には今シーズンの後片付けにかかる予定です。

写真:ウズウズと走りたそうにしている犬たち。

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