山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

北極圏の犬ぞり遠征をライフワークにしている山崎 哲秀のブログです。北極圏を犬ぞりで遠征し環境調査を行うアバンナットプロジェクトに取り組んでいます。このブログでは、遠征前は日本での準備や生活の様子、遠征中は、北極圏の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

2012年11月

1129日(木) レゾリュート 晴れ -24.5

201211291_5 快晴。南の空のオレンジが、すこぶる綺麗だった。

 今日はワンコ紹介で「アミッバル」。6歳を過ぎてソリ曳き犬として脂が乗り切っているところで、人見知りはあるけど、手が掛からず頼りになるワンコ。気になることは、夏の間少し元気がなかったとか・・。今のところ元気に走っているが、まだまだ頑張ってくれよ。

写真上:今日の「アミッバル」。若い時に比べたら、やっぱり少し歳をとったかな。

写真下:今日の犬ぞりトレーニングにて。レゾリュート湾の外に出てみた。明日は海氷の厚さを測定してみよう。

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1128日(水) レゾリュート 晴れのち雪 -23.0

201211282 今日は満月。雪面に月光が反射して、周囲を明るく照らし出してくれていたが、夕方より雪。

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1127日(火) レゾリュート 吹雪 -239

 吹雪が今日も止まず。そんな中、夕方6時前に「白熊が出た!」の一報が。今シーズンもぞくぞく白熊君がレゾリュートの町にやって来る。先日は親子連れの白熊が、民家をノックしたとのことで、射殺された。人間に危害を及ぼした、というルールに乗っ取ってのことのようだ。そして今日は、どうやら僕の犬たちのところへ現れたらしく、ライフルを抱えて駆けつけた時には、すでに町の人たちがスノーモービルで追い払っている時だった。犬たちは無事。意外と白熊も逃げ足は早い。トットットットッ~っと、暗闇の中に姿を消して行った。それにしても犬のところに白熊がノコノコやってきても、ルール外なんだなあ・・。動物保護が重視されている現在にしても、僕は町にやって来る白熊に関しては、プロテクトはおかしいと思う。また同じ白熊がやって来るだろう。

でも白熊君が来たことが、町の大きな話題だから、平和と言えば平和なのか・・。

写真:犬たちを繋いでいる場所に、ノコノコと白熊君がやって来た。(写真は少し前に撮った、犬たちの繋留の様子)

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1126日(月) レゾリュート 地吹雪 -24.7

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昨夜から地吹雪が続いている。風が弱まったら、犬ぞりを出そうと外の様子をずっと窺っていたけど断念。この北風で、レゾリュート湾の外の海氷が、また動いたみたいで、蒸気雲が立ち込めている。海氷の安定が遅い。

今日はワンコ近況報告で「リク(陸)」の紹介。リクももう6歳になった。甘えん坊は相変わらずだけど、今シーズンはメス犬のコウと共に、リーダー犬としても頑張ってもらいたいと思っている。優秀なリーダー犬だった、亡きキナリのようにはいかないが、忠実で扱いやすいワンコだ。コウとそれぞれのいい部分を補いながら、リーダー犬の力を発揮して欲しいところ。

写真:今日の「リク」。地吹雪で、雪まみれで寝ていたところを起こして撮った。

1124日(土) レゾリュート 晴れ -27.2

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 今日のワンコ紹介は「ルッキ」。今シーズンはチームの最年長となり、現在9歳。だいたい78歳で走れなくなる犬たちが多い中で、いつリタイヤしてもおかしくない年齢。ほんとに強い犬はこれくらい歳を取っても現役でいられる。チームのボス犬でもあるけど、若い犬たちが虎視眈々とボス犬の座を狙っているみたいだ。人間に比べたら、そり曳きエスキモー犬の一生は短い。少しでも長く現役で走ってくれよ。

写真:シーズン始め、若い犬たちがケンカを挑み、顔と足に傷を負った「ルッキ」。

1123日(金) レゾリュート 地吹雪 -23.5

20121123 日本は初冬になるのかな?有佐から写真が届いた。熟れた柿が落ちそう。みんな元気とのことです。

写真上:勇希&ホープ。勇希はすっかり首が据わってきたね。

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1121日(水)-2  レゾリュート 晴れ -25.3

Photo 今日のワンコ紹介は「マイ&チミヤット」兄妹。この2頭の犬は、実はまだ皆さんには未公表だった兄妹犬で、今シーズンの秘密兵器?(笑)といったところです。5月初旬に、僕のホームグラウンドであるグリーンランド北西部、カナックの町から生後2か月でやって来た兄妹。ブログでもよく登場するレゾリュート在住のサイレス&サエコ夫妻がこの5月に、ある遠征隊がチャーターした小型飛行機に便乗してグリーンランド・カナックを訪れた際に、お願いして連れて帰ってもらったのでした。

すっかり成長した「マイ&チミヤット」兄妹は、今日犬ぞりデビューを果たした。いきなりソリを曳かされて「えっ、なに?なに?」という感じで、まだ教えることが一杯あるけど、何とかなるんじゃないかな。オス犬の「チミヤット」は、まだ生後1年も経っていないのに、体格はかなり大型で期待したいところ。どちらかというとのんびりしたマイペースな性格か。「マイ」は1か月ほど前に早くも発情期を迎えてしまい、もしかしたら年内中に子犬を産む可能性がある。「チミヤット」はエスキモー語で、日本語に訳すと「飛行機」の意味。飛行機に乗ってレゾリュートにやって来たから、この名前を付けた。「マイ(舞)」は5月のことをデンマーク語でMaj(マイ)と言うことと、飛行機で舞ってやって来たことを掛け合わせて「Maj、舞」。カナックからレゾリュートにやって来た直後に命名したという訳でした。

写真上:5月初旬にレゾリュート到着直後の「マイ(左)&チミヤット(右)」。マイはチミヤットの後ろに隠れてばかりだった。

写真下:成長した「マイ」(左)と「チミヤット」(右)。今ではマイのほうがキャピキャピして、表に出る感じになった。

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1121日(水) レゾリュート 雪 

 今生きているような世界へ足を踏み入れることを決意した、高校時代だったか、あるいは足を踏み入れてから間もなくだったか、当時の日記を掘り返してみないと正確には分からないけど、自らに課した言葉がある。「天命成遂」。北極での活動を始めた25年前は元々、冒険心で入った世界に過ぎなかったが、今では目的がはっきりしたものになっている。北極で成し遂げたい目標がある。あと15年かかるか、20年かかるか?あるいは達成出来ないかもしれない。一人で出来ることではないのだけれど、信じて続けていくしかない。

継続することが何と言っても難しい。それでも不思議と気持ちは今でも変わらない。もう一度確かめておこう。「天命成遂」。

今後の目標

  日本の極地(北極)研究者の方たちの設営支援ができるように、民間支援体制を作る。

  グリーンランド極北、カナダ極北にそれぞれ日本の観測拠点を設営する。(公的資金ではなく、民間より何とか設営資金を獲得できれば・・)

  エスキモー民族(グリーンランド)と日本の姉妹都市(友好都市)提携の橋渡し、促進。

  エスキモー文化の継承。

1120日(火) レゾリュート 雪 -19.1

20121120 今シーズン初めての海氷測定。レゾリュート湾の外はまだ海氷が定着しておらず、開水部からの蒸気でどんより雲が立ち込めている。今日のレゾリュート湾内の海氷の厚さは38cm。例年のこの頃は60cmくらいの厚さはあるんだけど・・。

写真:氷にアイスドリルで穴をあけたあと、海氷の厚さを測定する。

1119日(月) レゾリュート 雪 -21.3

201211193_2 レゾリュートでの滞在が、だいぶ落ち着いてきたところで例年と同じく、我がドックチームのわんこ達を紹介していこう。今シーズンデビューのわんこ達から順番に、今日は「パニッ」。パニッはコウが今年の327日に産んだ仔犬で、あれから7カ月も経つとすっかり大きくなった。どうやら母犬のコウに似て、落ち着きがなく勝気な性格みたいだ。さっそく犬ぞりデビューを果たしたが、将来はラッシ → コウ → パニッ、と3世代続いてメス犬のリーダー犬になれるか期待したいところ。ちなみに「パニッ」はエスキモー語で、日本語に訳すと「(私の)娘」という意味。

写真上:今年5月初めの「パニッ」。

写真下:すっかり体が成長した「パニッ」。

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1118日(日) レゾリュート 晴れのち高い地吹雪 -25.9

201211182 午前中は穏やかな晴れの天気。今日も犬ぞりトレーニング。

写真上:今日のお昼近くの南の空。

写真下:7頭の犬たちと。

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1117日(土) レゾリュート ブリザード~雪~晴れ -19.3

20121117_2 レゾリュート入り後、10日目にしてようやく犬ぞりトレーニングに漕ぎつけた。まずはホッとした気持ちになった。

朝のうちはまだ強い風と吹雪が残っていたが、お昼近くにやや回復したのを見計らって、4頭の犬たち(リク、アプ、コウ、パニッ)を連れ出した。僕もシーズン始めは感覚が戻ってなく、とりあえず今日は4頭だけ。感覚を確かめた。3月末にコウが産んだメス犬の「パニッ」は今日が犬ぞりデビュー。まだ戸惑っているけれど、繰り返してレッスンしているうちに覚えてくれるだろう。

写真:今日の犬ぞりトレーニングにて。犬たちは左からコウ、リク、パニッ、アプ。

1116日(金) レゾリュート 地吹雪~ブリザード -15.3

 116日に日本を発った日の飛行機内でビールを飲んだのを最後に、大好きなお酒も「ピタッ!」と欲求が無くなって、北極モードに切り替わり、健全な毎日を送っている(笑)。このあたりは、なんでピタッとお酒を飲まなくなるのか自分でも不思議だ。

 犬ぞりトレーニングを始めることが出来る態勢が、ようやく整ったと思ったら、今日はこの冬初めてのブリザード。昨日から警報が出ていて予報通り。天気が回復したらいよいよ今シーズンの初走行だ。

写真:チミヤット&マイ兄妹(グリーンランドエスキモー犬)。またゆっくりブログで紹介します。

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1112日(月) レゾリュート 晴れ -26.1

201211121_2 レゾリュート入りしてから初めての晴れ。気温もグッと冷え込んだ。いい感じ。昨日は強めの地吹雪だったが、犬たちの移動を始めて、今日の午後にようやく終了。明るい時間が短いので、効率が悪く時間がかかってしまう。今日12日はカナダの祭日とのことで、仕事が休みだったサエコさんも手伝いに来てくれた。これで犬たちの世話がやりやすくなる。今週中になんとか犬ぞりトレーニングを始めれれば・・。まだペースは掴めておらず。

写真上:正午前の南の空。太陽は昇らない。レゾリュート入り後、初めての晴れの日。

写真下:町のすぐそばまで移動させた犬たち。

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1110日(土) レゾリュート 吹雪 -16.3

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 今日は吹雪。天気が良ければ少し離れた海岸近くに繋留している犬たちを、世話がしやすいように近くまで連れてきたかったのだが・・。強風に加えて雪で視程が殆どなく、出歩ける天気ではないので断念。その分、いつでも連れて来れるように準備だけは整えておく。それがいつもの、まず最初の作業。

 そうそう、3日前イカルイットの空港で飛行機を待っている時の話。ベンチに座っていると、警察官から「ミスター・ヤマサキ?」と声を掛けられた。身に覚えがないので(笑)、なんだろう?と話を聞いていると、ライフル所持の許可証を発行してくれるという。僕が今日レゾリュート入りすることを、どこから知ったのかは分からないが、手続きを済ますことができた。申請料金25ドルを支払う。2ヶ月毎に更新していくことになる。いつもはレゾリュートの警察で申請するのだが、そういえばイカルイットにいつも問い合わせてくれてたっけ・・。誰かが気を利かせてくれたのだろう。ラッキーだった。レゾリュート近辺では、白熊がこの冬もたくさん徘徊しているとのこと。う~ん・・。

写真上:北極入りしてからの、まず最初の作業。犬たちを繋ぐステイや犬用の胴バンド(修理)、曳き綱などを準備する。

写真下:ライフル所持の許可証。

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201211082 119日(金) レゾリュート 雪 -19.5

 昨日118日の夜に、目的地のレゾリュートに到着。まだ気温は高いが、ピリッとした北極特有の乾燥した空気に戻ってきたことを実感。アジイ&アリーサック夫妻、サイレス&サエコ夫妻とも再会を喜んだ。この二組のご夫婦には、レゾリュートでは特にお世話になっていて、頭が上がらない。

今日も雪がちらついていて空は雲に覆われているが、すでに一日中太陽が顔を出さない「極夜」だ。AM10時頃、サイレスと共に犬たちを繋留してある海岸近くまで歩いて行き、犬たちとも再会を果たした。サイレス&サエコ夫妻には、夏期中の犬たちのケアをいつもお願いしていて、そのおかげで今シーズンも犬ぞりでの活動を迎えることが出来る。犬たちはエスキモー語の掛け声に大騒ぎで、大歓迎してくれた。気分が盛り上がる。まだ到着したばかりでペースがつかめてなく、犬ぞりトレーニングに入るまで、態勢を整えるのに一週間ほど時間が掛かりそうだけど、のんびり準備していこう。滞在のこと、犬たちのことなど、またゆっくりブログでも報告していきたい。

写真:犬たちと再会。

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201211071 117日(水) イカルイット 雪

116日の夕方に日本を発ったあと、同日の午前中(現地時間)にカナダ西海岸側のバンクーバー着。無事入国後、夕方に乗り継いでオタワへ移動。時差の関係もあって、到着はオタワ時間の深夜11時半頃。この日は空港のいつものベンチにて(笑)寝袋にもぐり込んだ。

そして今日7日は、オタワよりFirst Air便にてNunavut州の州都であるIqaluit(イカルイット)まで移動。今日はここに泊りで、明日いよいよワンコたちが待つレゾリュート入りの予定だ。

イカルイットの気温はマイナス10℃弱といったところ。レゾリュートはもっと冷え込んでいるだろう。

写真上:大阪、伊丹空港にて。 写真下:イカルイットの町(機内から)。

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114日の日曜日。生後100日を過ぎた勇希君の「お食い初め」を行った。確実に成長している姿や有佐の嬉しそうな姿を見てると、僕も頑張らないといけないという気になります。勇希君、あさってから北極に出かけてくるね。

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