犬ぞり案内人 山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

グリーンランド北西部地方に古来から住む、エスキモー民族から伝承を受けた犬ぞりを操り、“アバンナット北極プロジェクト”に取り組む、山崎 哲秀のブログです。 このブログでは、北極遠征中や日本滞在中の活動の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

2016年01月

1月29日(金)シオラパルク 晴れ -17.2℃

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 1月24日から1月28日にかけて、犬ぞり小旅行をしてきた。シオラパルクから50~60km離れた、隣り町のカナックの町を通過して、フィヨルドのさらに最奥部の、カナックから70~75kmほど離れた、ケケッタ村まで2日かけて足を延ばし、復路は3日かけて昨日28日の午後に、シオラパルク村帰着。天気も良くテントで泊まりながら、犬たちにも僕にもいい調整だった。ケケッタ村にも友人が多く、みんなにも会うことが出来た。

写真:ケケッタ村前の海氷上でテントを張る。

1月21日(水)シオラパルク 吹雪 -20.3℃

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 日に日に南の空は明るさを増している。極夜が明けるまであと1ヶ月弱。昨夜から久々に天気が荒れて吹雪となっている。

天気が良ければ、24日の日曜日から5泊前後の予定で、海氷データを集めに、犬ぞり小旅行に出かけようと準備している。当然ながらテント泊です。

我がチームの2頭のメス犬たちは、ママットルがおそらく妊娠していて約1ヶ月。またリッカは発情期を迎えそうな様子で、今回はオス犬と交配しないように、ママットルと一緒に家の近くに連れてきて繋留中。お留守番となる。

写真:一昨日の海氷データ収集にて。作業中にぐっすり眠る6頭の犬たち。

1月13日(水)シオラパルク 曇り -6.4℃

 狼が出た!嘘つきオジサンではない。今朝シオラパルク村に狼が現われ、射殺された。もっと北の地域か、あるいはカナダ領のエルズミア島あたりには棲息してるが、シオラパルクで狼が出た話は初めて聞いた。こちらでは狼のことを「アマウォッ」と言う。この冬は隣り町のカナックでは、12月に4頭も白熊が射殺されたりと、人里には滅多に来ない動物が立て続けに現われて、住民を脅かせている。

昨日から気温が急上昇していて、今朝はマイナス6℃ほど。少し動けば汗だくになってしまうくらい、どちらかというと暑く感じる。

写真:今日の午後の南の空。日に日に赤く鮮やかに染まってきている。

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1月9日(土)シオラパルク 晴れ -21.6℃

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 ブログをサボってしまった。この一週間ほど、最低限の作業はしてたけど、なんだか腑抜け状態だった。一年間常に、緊張感を張り詰めらせるのは、難しいところだな(笑)。

今日から全13頭の犬たちと走り始めた。今シーズン初めて10頭以上で走らせたが、逆に犬たちに煽られてしまう(笑)。メチャクチャわんこ達、元気だ。今月下旬に、月が戻ってきて明るくなったら、テントを持って犬ぞりで出かけ、何泊かしてくる予定だ。それまでに全頭で何度か走らせて調整しておかないと。日に日に薄明るい時間帯は増えていっているが、太陽が戻るのはまだ1ヶ月以上先だ。

写真:全頭で走り始める。

 

1月1日(金)シオラパルク 晴れ -26.0℃

 グリーンランド・シオラパルク村も新年を迎えました。皆さま、本年もどうぞ宜しくお願い致します。

例年の如くこの日は今後の目標を、気持ち・モチベーションが切れることがないように記したいと思います。もうずっと以前から掲げている、自分の北極人生に於いての、これまでと全く変わらない目標・夢です。まだまだ辿り着くまでには時間がかかりそうですが、必ず実現させるのだと自分に言い聞かせて、信じて、これからも取り組んでいきます。一人で出来ることではありませんが、一歩ずつ前進していきたいです。どの歳になっても目標に向かっていたい。夢を追い続けていたい。

今後の目標

・  日本の極地(北極)研究者の方たちの観測支援ができるように、民間支援体制を作る。

・  グリーンランド極北、カナダ極北にそれぞれ、日本の観測拠点を設営する(設営費用は民間団体・企業等からの賛助金、支援金等の獲得を目指す)。

・  エスキモー民族(グリーンランド)と日本の交流(姉妹都市や友好都市といった)の橋渡し、促進。

・  エスキモー文化の継承。

・  (家族を大切にする)。

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皆さまにとって、よい年になりますように!!

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