2016年02月
「リッカ」
2月24日(水)シオラパルク 雪のち曇り -7.0℃
太陽が戻って、この季節がこちらの厳冬期だけど、やたらと気温が暖かい日が続いている。まさかこのまま春になるんじゃないだろうな・・。
今日のワンコは「リッカ」。11月に発情期を迎えて、今回はオス犬から離して隔離した。ところがなんと、1月下旬にも発情期と思われる春が来た。大型犬は半年ほどのペースで発情期が来る、というのが定説だが、北極に住むメス犬には当てはまらないような気がする。よくこんな場面に出くわすのだ。それとも妊娠しなかったら、すぐにまた来てしまうのだろうか?エサを与え過ぎると、間隔なくして、またぶり返してくるのだ。ソリ曳き犬を扱いなれたエスキモーの人たちも、このことは普通のこととして言っている。不思議だね「リッカ」君。
写真:発情期後、また犬ぞりに復帰した「リッカ」は、元気過ぎ。オス犬たちを翻弄してます。
「ショウヤ」
2月22日(月)シオラパルク 曇りのち雪 -7.6℃
天気が崩れて夕方には雪となり、気温が急上昇。明日も降雪が続きそうな予報。
今日のワンコは「ショウヤ」。一昨年&昨年シーズンは、前年の冬毛が夏の間に落ち切らずに、毛玉みたいになって身体全体にこびりついて、見た目が汚かったが(笑)、この冬は見兼ねて、日本から犬用のブラッシングブラシを送ってもらい、せっせと解いてやっていたら、綺麗なこげ茶色の毛が登場(笑)。率先してグイグイと手を抜くことなく、今シーズンも橇を引っ張ってくれている。
写真上:犬の遠吠え。
写真下:(上)昨シーズンまでの「ショウヤ」君。(下)綺麗なこげ茶色の毛並になった、この冬の「ショウヤ」君。
「アッロ」
「キャヨット」
2月18日(木)シオラパルク 曇りのち晴れ -22.1℃
昨日は久しぶりに雪が夕方まで降り続いた。今日もお昼過ぎ頃まで空を雲が覆っていたが、午後2時頃に南の空が開けて、太陽が顔を出した。4か月振りの太陽!陽光を目一杯浴びた。
今日のワンコは「キャヨット」。1月下旬に右前脚を痛めて、しばらく走行が遅れがちだったけど、ようやく復調。相棒のハロットが夏に亡くなってしまって、ずっと元気がなく、孤立気味で気になっていたが、最近はアッロと仲良くしているみたいだ。犬にも色々と性格があって、アッロみたいにいつも悩みが無いように、無邪気な性格の犬もいるし、そうでない犬もいる。キャヨット君、元気出してくれよ。
写真上:ようやく太陽が出た!
写真下:カメラを向けると不安そうに見つめる「キャヨット」。
「ヌターバル」
「ガリッ」
2月15日(月)シオラパルク 晴れ -30.7℃
今朝は久々のマイナス30℃台まで気温が下がった。
午後2時40分頃、微妙な陽光が南のケケッタ島の上に輝いた。向かって左(西)の方へ、少し陽光が輝いたり島に隠れたりを繰り返したが、シオラパルク村では影にはならず。明日は確実に顔を出しそう。
今日のワンコは「ガリッ」。昨日の“わさび”とは兄弟で、一緒に繋いでいるとタッグを組んで、他の犬たちにケンカを売ることがあるので、別々のグループにして繋いでいる。ソリ曳き犬として2シーズン目になり、わさびと共にいい感じになりました。
写真上:微妙に輝いた陽光。明日は姿をハッキリと見せてくれそう。
写真下:すっかり成長した「ガリッ」。
「わさび」
「アーベェ」
2月12日(金)シオラパルク 晴れ -27.3℃
数日前から、月がまた空に戻ってきている。
今日のワンコ近況は「アーベェ」。老犬の年齢に入ってしまったが、8歳のこの冬もまだ体力ともに健在で、チームの犬たちをリーダー犬として先頭で、引っ張ってくれている。たいていの犬は7~8歳を過ぎる頃から、他の犬たちとの走行のペースについて来れなくなり、リタイヤしてしまうが、強い犬は十数歳までソリ曳き犬として現役でいられる犬もいる。できればアーベェにも、10歳を過ぎるまで、少しでも長く頑張ってもらいたいと思っている。こちらでリーダー犬のことを“カギャッタット”と言い、意味は“岬の先端、先っぽ”。
写真上:今日の正午頃の月。朝10時を回って南東の空に顔を出した月が、少しずつ高くなる。
写真下:今日の「アーベェ」。寝ていたところを起こしたので、眠そう・・(笑)
~お知らせ~「(社)北極観測支援機構」ホームページ
2月10日(水)シオラパルク 晴れ -25.4℃
昨年末にブログでお知らせした「(社)北極観測支援機構」のホームページが完成し、公開されています。内海代表理事が中心となり、制作を進めてくださりました。今後が楽しみです。この機構の強みは、北極域への、船舶等を始めとする大型輸送の手立てがあることです。
ぜひホームページをご覧ください。
(社)北極観測支援機構 ホームページ → http://arcticlogistics.tokyo/
「コテツ」
2月9日(火)シオラパルク 晴れのち曇り -25.5℃
ブログ更新が滞ってしまった。一日があっという間に過ぎている。今日は犬たちの調整のため、フィヨルド奥のMeehan氷河の偵察も兼ねて、犬ぞりを走らせてきた。
こちらシオラパルク村は、あと一週間ほどで太陽が戻る。数百キロメートル南のサビシビック村では、昨日極夜が明けて太陽が戻ってきたとのこと。
この一週間ほどで随分と明るくなり、外での写真も撮りやすくなってきたので、写真を入れながら、ワンコ近況の2順目をしていこう。
今日は最年少の「コテツ」。1歳6ヶ月とチームでは一番若いコテツ君は、現在リーダー犬のレッスン中。若い犬たちの中で、次期リーダー犬を育てたいと思っているが、順番に試していくと、一番それらしい動きをするので、少し前から、先頭を走るリーダー犬のアーベェのすぐ後ろに付けで走らせている。まだ若いので、走行中に緊張感が緩むことがあるが、数年後に上手く育ってくれれば・・。
写真上:今日の走行にて。明るくなり、写真が撮りやすくなってきた。
写真下:今日の「コテツ」君。