犬ぞり案内人 山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

グリーンランド北西部地方に古来から住む、エスキモー民族から伝承を受けた犬ぞりを操り、“アバンナット北極プロジェクト”に取り組む、山崎 哲秀のブログです。 このブログでは、北極遠征中や日本滞在中の活動の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

2016年05月

 5月14日に予定通り帰国しました!どうやら家族には忘れられていなかった。10ヶ月になる娘にも、泣かれることなく受け入れられた模様です(笑)。

 一件お知らせです。「フィールドノート古今東西」(第13巻)(古今書院刊)が留守中の自宅に届けられていました。→ http://www.kokon.co.jp/book/b222719.html 古今書院から全15巻で刊行されている(される)、研究者の方たちによるフィールドワークに関する専門書なのですが、第13巻はフィールドノート(野帳)がテーマとされていて、その中で僕も愛用している、古今書院の野帳についてのコラムを書かせて頂きました。興味のある方は、ぜひ手にとってみて下さい。この全15巻のシリーズは、世界各地域でフィールドワークをされている研究者の方たちの専門書です。

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5月7日(土)カナック 晴れ 

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 今シーズンの活動を終え、帰国の途につく。今、カナックの町にいる。

 4月の観測支援を終えて、ホームタウンであるシオラパルク村に戻ったあとは、バタバタと後片付けをした。犬ぞりが出来ない夏期の帰国中は、僕のドックチームのワンコたちは、シオラパルク村の友人・知人に預かってもらう。その手配もちゃんとした。今回はマッシャングア、ケットゥットゥ、イラングアの3人に分けて、犬たちを預かってもらうことにした。昨シーズンの夏期の帰国中には、2頭のワンコが亡くなってしまったのだが、今回はそういったアクシデントの確率を少しでも減らすべく、元気に来冬期を迎えてくれるように、好条件でお願いしたつもりだ。

 2006~2015年にかけての、10年間の活動に一区切りを迎え、2015~2016年シーズンは、これからの北極での取り組みにおいて、新たな展開を迎えるシーズンとなった。犬ぞりでの観測活動はこれからも継続していくが、(社)北極観測支援機構(→ http://arcticlogistics.tokyo/

が立ち上がったことは、今後の北極での目標に繋がっていく。一人では出来ることではないが、オジサンもまだまだ夢を追いかけるのだ。

 少し前進した目標もあるけど、気持ちが途切れないように、いつもの如く目標をまた記しておこう。

今後の目標

・  日本の極地(北極)研究者の方たちの観測支援ができるように、民間支援体制を作る。

・  グリーンランド極北、カナダ極北にそれぞれ、日本の観測拠点を設営する(設営費用は民間団体・企業等からの賛助金、支援金等の獲得を目指す)。

・  エスキモー民族(グリーンランド)と日本の交流(姉妹都市や友好都市といった)の橋渡し、促進。

・  エスキモー文化(犬ぞりなど)の継承。

 この地方への週一便の定期便で、5月11日(水)にカナックを離れたあと、5月14日(土)に帰国予定です。

写真上:海氷が流失し続ける、シオラパルク村があるフィヨルド。

写真下:胴バンドを外して、今シーズンの仕事を終えたワンコたち。

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5月1日(日)シオラパルク 曇り

 シオラパルクも5月を迎えた。村に戻って以来、帰国に向けてバタバタと後片付けをしている。この地方への少ない定期便の都合で、帰国は5月14日を予定しています。

写真:4月の観測サポートは、こんな感じでした。ワンコたちもしっかりサポートに参加。

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