山崎哲秀 ー北極圏をテツがゆくー

北極圏の犬ぞり遠征をライフワークにしている山崎 哲秀のブログです。北極圏を犬ぞりで遠征し環境調査を行うアバンナットプロジェクトに取り組んでいます。このブログでは、遠征前は日本での準備や生活の様子、遠征中は、北極圏の様子を紹介します。 アバンナットプロジェクトの詳細は、山崎哲秀のホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~avangnaq/ をご覧下さい。山崎哲秀の連絡先は、同ホームページに記載しています。

2016年11月

11月29日(火)シオラパルク 晴れのち雪 -12.7℃ 

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 「ガリッ」1月末で3歳。オス。ワサビとは兄弟。ワンコの3歳頃は、体格がまたもう少し大人な感じになる、変わり目の時期のような気がする。毛色もやや薄くなったりなど毎年変化がある。名前の由来は、うちのチームには、“醤油”、“ワサビ”という名前のワンコがいて(知人が命名してくれた)、もう一声欲しいと思い、僕が「ガリッ」と名付けた。

 午後、この冬初めて海氷の上に乗って、氷の厚さを測ったり、一仕事してきた。この冬はこれまでに、何度か強風で流されたりしたが、氷盤で残った部分の海氷で、厚さが21cmほどあった。明日は、さらに新しい海氷の部分を測定してみようと思っている。

写真上:「ガリッ」君。

写真下:海氷上からみたシオラパルク村。雪で視程不良。(実際は真っ暗で、肉眼では村の灯りしか見えないけど、編集で明るくしています)

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11月28日(月)シオラパルク 晴れ -17.0℃ 

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 さて今日は、シオラパルク村のトイレ事情の紹介。当然ここは水洗トイレの設備はない。昔はバケツに用を足して、溜まったら外にそのまま捨てられていたが、今は専用のトイレ袋が利用されるようになり、溜まったトイレ袋は収集されて村外れのゴミ捨て場に置かれている。ちなみに、この地区最大の隣り町カナックでは、トラックがこのトイレ袋を収集して、やはり町外れのゴミ捨て場に置かれている。

写真上:トイレ袋を利用したトイレ。バケツにトイレ袋を設置する風景。僕の借家のトイレ便座は、自分で作った(笑)(写真右下)

写真下:バケツ容器を入れることが出来る、専用の洋式風トイレ便座を利用している家が多い。

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11月27日(日)シオラパルク 晴れ -17.3℃

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 「キャヨット」オス。7歳になった。チームには若い犬たちのお手本となる、何頭かの超ベテラン犬も必要だ。まだまだアーベェと共に頑張ってくれよ。

久々の快晴。この冬一番の冷え込みになった。

写真:今日の「キャヨット」。

11月25日(金)シオラパルク 曇り -11.8℃ 

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 「コテツ」オス、2歳。今シーズンも昨冬に引き続き、リーダー犬レッスンを続ける予定。

写真上:頑張ってリーダー犬に育ってくれよ、「コテツ」君!

写真下:今日のシオラパルク村前の海氷&南の空の雲形状況。正午頃、毎日こんな感じで全景を撮影している。一つの日課。

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11月24日(木)シオラパルク 曇りのち雪 -13.0℃ 

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 「ワサビ」あと2ヶ月で3歳。オス。名前は大阪の知り合いの親子が付けてくれた。相変わらず懐っこく、元気です。

まだ海氷は犬ぞりで乗り入れるほど凍り付いてないが、今週に入って毎日、海水で凍り付いた海岸を、順番にワンコたちを走らせている。今日は西側のアチキャットという場所まで走らせてきた。凸凹がひどく、一汗掻いた。

写真:舌を出した「ワサビ」君。極夜なので、動きのあるワンコはフラッシュで撮影。背景が真っ暗ですが・・(笑)

 

※ところでグリーンランドと日本の時差は、こちらが12時間遅れ。ブログは日本時間のままで更新しています。3月下旬頃にサマータイムになって、その時は日本より11時間遅れになります。

11月23日(水)シオラパルク 雪のち晴れ -11.6℃ 

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 「アッロッ」オス6歳。意味は“シャチ”。毛並が黒と白模様でシャチのようだからこの名前。アッロも超ベテランの年齢に入った。

写真:今日の「アッロッ」。

11月22日(火)シオラパルク 晴れのち曇り -9.7℃

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 今のシオラパルク村の設備は、昔とは随分と変わった。以前の生活用水は、冬は氷山氷を取ってきて溶かして作っていた。お湯を沸かして大きな桶で体を洗ったり(笑)、洗濯は手洗いだった。今は給水設備も整っていて、共同のシャワーやランドリー設備もある。ちなみにシャワー一回DKK20(デンマーククローネ)、洗濯機一回DKK25。

写真上:シオラパルク村の共同シャワー&ランドリー。

写真下:シオラパルクの発電棟。(以前に撮影)

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11月21日(月)シオラパルク 晴れ一時雪 -7.7℃ 

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 今日から犬たちのトレーニングを開始。朝の7時から、手始めに3頭のワンコたちを少し走らせてきた。まだ海氷は結氷しておらず、海岸沿いの凍ったスペースを利用して走らせるくらいしかできない。ある部分は岩が切り立っていて、氷が着いていないので、その場所までしか走らせることは出来ず。やれることからやっている。

雪と氷が溶ける犬ぞりが出来ない夏は、ワンコたちは餌を食べて寝てるだけだから、当然体力も筋力も落ちている。シーズンが始まって少しずつ走らせて体力を戻してやるのが、こちらの犬ぞりのパターン。住んでいるエスキモー猟師の人たちは、極夜の犬ぞりシーズン始めは、アザラシやウサギ、キツネなど獲物の罠を近場であちこちに仕掛けて、それを毎日見回ることで生活に基づいて、犬たちのトレーニングになっていた。近年は温暖の影響で海氷の凍り付きが遅くなったりして、従来の犬ぞりのパターンが崩れてしまっている。まだみんな、犬たちに胴バンドも装着していない。

写真:今日は「アーベェ」「キャヨット」「コテツ」の3頭を走らせた。

11月20日(日)シオラパルク 晴れのち雪 -8.3℃ 

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 暖かい日。午後から雪となった。

ランダムにワンコたちの写真を載せていきますね。今シーズンの状態は、もう少し様子を見てから、2順目の紹介で書きたいと思います。今日は「ヌターバル」オス4歳。

写真:今日の「ヌターバル」。1歳になる前に僕のところにきて、その時に“新しいヤツ”という意味の名前を付けた。

11月18日(金)シオラパルク 晴れ -10.1℃ 

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 夏の間に、シオラパルク村の友人に預かってもらっていた12頭のワンコたちは、全頭元気です。繋留場所がまだバラついているので、近いうちに全頭のワンコたちを、同じ場所に固めて繋留したい。この冬は、いつも繋留している場所が、他のチームの犬たちで塞がっていて、繋ぐ場所を考えているところです。

ワンコたちを応援してくれている皆さま、また一頭一頭の様子も伝えていきますね。

写真:ワンコたちはみんな元気です。忘れられてないよ(笑)。

11月17日(木)シオラパルク 曇り時々雪のち晴れ -9.6℃ 

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 朝一で、村から西に1kmほど離れた沿岸の陸地に、自動気象計を設置しに行ってきた。だんだんと、いつも通りの活動パターンになってきた。そろそろ海岸の凍り付いたところを利用して、犬たちの走行トレーニングも始めたいところだけど、イマイチ例年よりも海岸の凍り付きが良くない。遅くても今月中には始めたいところだ。以前では10月末頃には海氷を犬ぞりで走れてたんだけど・・。

 写真上:今シーズンからの借家。右手奥に見える家が、昨シーズンまで借りていた、屋根が落ちかけ始めた古家。手前に写っている2頭のワンコは、僕のワンコです(笑)。

写真下:部屋の中。あるものを利用して、椅子にしたり、机にしたり・・。

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11月16日(水)シオラパルク 曇りのち晴れ -12.6℃ 

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 シオラパルクに到着して一週間が過ぎた。先週の9日(水)に村に入り、いつもと同じ家を借りて滞在する予定が、この夏の8月は大雨の荒れ模様の天候だったらしく、1961年に建てられたその古い家の屋根が落ちかかっていて危ないので、11日(金)にケットゥットゥが持っている空き家に移動。そのあとようやく今週になって、生活態勢が整った。12頭のワンコたちもみんな元気にしている。ワンコたちの近況はのちのち報告するとして、この夏のシオラパルク村の状況を報告。

村の人たちから聞いた話では、8月に入ってから特に大雨の日が続き、あちこちで土砂崩れが起こったらしい。周辺の海岸沿いを歩いてみたが、30年近く通い続けて来た中で、海岸線がかなり変わってしまい驚いた。

村の人たちの被害は、一つはサマーキャンプとして使っていた、村から数キロほど離れたところにあった小屋が一軒、土砂に押し流された。また村外れに繋いでいた犬たちが3頭下敷きになり、死んでしまったとのこと。犬ぞり用の橇も、四台が土砂の下敷きになったそうだ。人的被害が無かったのは幸いだった。

昨年までは夏期の帰国中には、僕も村外れのその場所にワンコたちを繋留していた。この夏は何故か気分的に別の場所に繋留して帰国したのだったが、もし同じところに繋留していたら、全頭が下敷きになっていた筈だ。

写真:村外れの、土砂崩れの跡(黄色い丸の中)。昨夏までは、土砂が崩れ落ちた場所に僕もワンコたちを繋いでいた。

 

11月15日(火)シオラパルク 曇りのち晴れ -13.2℃

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 11月9日に予定通りシオラパルク村に到着。そして15日、滞在する家のインターネットが開通しました。取り急ぎブログ更新ですが、またこちらの様子を伝えていきます!

写真:11月14日PM12時を過ぎた、シオラパルク村の様子。極夜。海氷は凍り始めては強風で流れて・・を繰り返している。やはり今冬も凍り付きが遅い。

 11月9日(水)イルリサット 晴れ 

 9日朝5時を回ったところ。今日はこれから、滞在地となるシオラパルク村へ移動予定です。シオラパルク到着後は、インターネットの開設に一週間ほどかかると思うので、しばらくブログ更新はできません。開通後また再開しますね。

11月8日(火)コペンハーゲン 晴れ、Kangerlussuaq 雪、Ilulissat 曇り

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 現地時間AM11:00、Air Greenland機でコペンハーゲン発。グリーンランドのハブ空港KangerlussuaqにはAM11:25着。牡丹雪が激しく舞っていた。Kangerlussuaqは意味合いの通り、フィヨルドの奥深くにある。元々は米軍基地として利用されていたが、今はグリーンランドに返還されている。

PM12:30発の小型飛行機Dash-8で乗り継いで、イルリサットに移動。イルリサットの気温はマイナス5℃前後。先週までイルリサットでは雨が降っていて、ようやくここにきて雪が降り始めたとのこと。今夜はここで泊まり。

宿にチェックインして、自炊用の食糧の買い出しに出かけると、カナック出身で、今はイルリサット在住のヨーゴ夫妻にバッタリと会った。友人に会って目的地に近づいた実感が沸いてきたが、日本を6日に出国して、まだシオラパルク村には辿り着かない。交通の便が昔に比べて便利になったとはいえ、やっぱり遠いなあ・・。

写真上:Air Greenlandの小型機。

写真下:イルリサットの港。

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11月7日(月)コペンハーゲン 曇り時々雪のち晴れ 

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 6日の夕方にコペンハーゲンに到着。今日7日(月)は、グリーンランド長期滞在のVISAをイミグレーションに受け取りにいく予定日にしていたが、日本滞在中に許可の文書が届いて行く必要がなくなり、フリーの一日となってしまった。最近はコペンハーゲンを乗り継ぎで通過することが殆どだったので、久々にお気に入りのラウンドタワーに登って来た。

ついでにその近くにある、昔から行き付けの毛皮屋さんに立ち寄り、防寒着用の毛皮を調達してきた。今シーズンは新しいコリッタ(トナカイの毛皮のアノラック型防寒着)を作ろう。

薄着で外出してしまい、5℃前後の風が冷たかった。

明日8日はいよいよグリーンランド入り。シオラパルクの友人に電話で9日にシオラパルク到着予定を伝えておく。

写真:お気に入りのラウンドタワーに登ってきた。

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 あっという間の日本滞在を終え、今日11月6日、成田空港から日本を出国し、犬ぞりチームのワンコたちが待つグリーンランドへと向かう。いよいよ2016-2017年シーズンの北極活動が始まる。

時間がままならず、お世話になっている方々皆さまにお会いすることは出来ませんでしたが、行って参ります。

またブログでも活動の様子をお知らせしていきます。

写真:搭乗予定のSAS機。

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 「京都・山ちゃんを囲む会」と称して、今年も華やかに送り出して頂きました。頭が上がりません。中学・高校生時代を過ごした京都は、僕にとっては自分の生きる道を模索し、人生の転換期を見つけた大切な場所です。こんなにたくさんの皆さまに集まって頂いたのは、僕の力ではありませんが、いい報告が出来るように、今シーズンも安全第一で、北極で取り組んで参ります。足を運んで下さった皆さま、そして今年も壮行会を開催して下さった関係者の皆さま、ありがとうございました。感謝を込めて・・。

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