2016年12月
今日も終わる
シオラパルクもクリスマス
ヘリコプター便
オーロラ
冬至
再び犬ぞりで海氷へ
12月19日(火)シオラパルク 晴れ -18.5℃
久々の晴れ。10日ぶりに定期便のヘリコプターもやってきた。
この3~4日はマイナス15℃以下の気温が続いてくれ、海氷がそれなりに締まってくれた。先日のブリザードで海氷が流失して以来、この冬再び犬ぞりで、海氷上に乗り入れてみた。昨日厚さを測定してみると18cmほどあった。海氷面に雪が無くツルンとしていて、犬たちは走り辛そう。犬たちは走りながら雪を食べて水分補給をするので、まだいい条件とは言えない。ちなみに海氷上に雪が無い時に長距離を走る時は、橇に雪を積み込んで、途中で犬たちに雪を与えて水分補給させながら行くことがある。あるいはどこか雪が吹き溜まっているところを探して、そこで犬ぞりを止めて休憩したりする。
写真:雪が無いツルンとした海氷上にて。犬たちは動いてしまうので、ボヤけてます(笑)
今日の海氷の様子
天気が不安定
12月17日(土)シオラパルク 雪のち曇り -14.0℃
日課を続ける毎日が坦々と過ぎていく。このところ天候が不安定で、今週も水、金曜日の定期ヘリコプター便がキャンセル。他の日に振り替えも組まれたが、ことごとく天気の影響でキャンセルとなっている。この2週間で先週の土曜日に一便飛んで来ただけ。
色々とやらないといけない事務仕事もたくさんあって、シオラパルク入りしてから、しばらく現実逃避していたが(笑)、ここにきて向き合い始めている。
朝、海氷上に乗ってみた。厚さは10cmほどあり、安心してとまではいかないが、なんとか歩ける状態になってきた。果たしてこのまま定着してくれるか?
写真上:犬ぞりトレーニングにて(16日の写真)。
写真下:どんどん身体が大きくなる、5月生まれの「銀河」。
Camp Centuryの遺産
12月16日(金)シオラパルク 曇り一時晴れ -14.2℃
こんな話題がある。
→ http://business.newsln.jp/news/201608052250070000.html
残置物に関して、デンマーク政府は、グリーンランド国内のことだから、グリーンランドで解決せよ、というような姿勢が大きいらしく、カナック出身の議員が声を上げ、グリーンランド側とデンマーク側の議論が始まった。解決には時間がかかる問題と思うが注目していたい。
蒸気雲
12月14日(水)シオラパルク 曇り 一時 晴、霧 -8.9℃
暖かい。この冬一度、マイナス20℃前後の気温を体感しているだけに、マイナス一桁台の気温が暖かく感じて、野外で少し動いただけで大汗を掻いてしまう。
今日は満月で潮汐も大きく、朝早くの干潮時に潮がひいた場所から海氷に乗れるか確認しに出かけたところ、10cmほどの厚さはあるけど、暖かいぶん氷に締まりがなく脆い。まだ脚を踏み抜きそうだ。海氷に乗るのは今日は断念。
お昼過ぎの満潮時には海氷が動いて、裏の丘から見渡すとクラックがあちこちに。その開水部からは蒸気雲がモクモク。
写真:お昼過ぎの海の様子。南~南西~西にかけての開水部からは、蒸気が立ち上っている。
月夜の朝
12月13日(火)シオラパルク 雪のち曇り -8.7℃
空には雲がかかって雪がチラホラ。でも月が雲を通して、極夜を明るくしてくれた。
明日14日は満月。今日は潮が海岸に上がってビチョビチョになる前に、朝の7時前から犬ぞりを出した。海岸沿いを走り、コーヒーを飲んで帰ってきた。犬たちもそうだけど、僕も屋内作業ばかりしていても運動不足になるのと、気が滅入るので、毎日の犬たちのトレーニングはちょうどいい。
写真:月夜の朝。アチキャットにて。右側の山の斜面の茶色い土砂と、手前の茶色い土砂は、夏に地滑りを起こした箇所。ここにあったサマーキャンプの小屋が一軒、この土砂の下に埋もれてしまった。左側は再凍結を始めた海。
「タロ」
12月11日(日)シオラパルク 晴れ -18.4℃
銀河、レオに続いて仔犬紹介のラストは、レオの兄弟犬であるオスの仔犬。名前が最後まで決まっていなくて、“キナチ”(エスキモー語で、あなたは誰ですか?の意味)と呼んでいた。誰かに命名してもらおうかと思っていたが、「タロ」と僕が命名した。先日、日本のわが家のワンコ、タロ君が老衰で亡くなり、その生まれ変わりと思って・・。
「ショウヤ(醤油)」「ワサビ」「ガリッ」という名前のワンコがチームにいて、今回は偶然なんだけれど、「銀河」「レオ」「タロ」と、ウルトラマンシリーズになってしまったような・・(笑)ウルトラマンは確かタロウだっけ?
今日は「銀河」が犬ぞりデビュー。まだスタートする時とか、犬ぞりのパターンが分からないので手こずったけど、走るのは大丈夫だ。しっかり走れていた。まだ身体も大きくなりきっていないので、少しずつレッスンを続けよう。
写真上:最後に名前が付いた「タロ」君。
写真下:犬ぞりデビューの「銀河」君(黄色の矢印)
「レオ」
12月10日(土)シオラパルク 晴れ -17.9℃
仔犬の紹介が続きます。
今日は「レオ」。夏の間にメス犬のママットルが、4匹の仔犬を産んでくれていた。メス一匹とオス三匹。ママットルはイラングアに預かってもらってて、オスとメス一匹はイラングアが欲しいとのことで、イラングアのところへ、そしてオス2匹が僕のところへやってきた。そうちの一匹は、在住の大阪・高槻市で応援をしてくれている、犬好きのSACHIYOさんに命名してもいらい、ジャングル大帝のレオのように勇敢でありますように、とのことで「レオ」に決定!最初は近寄ろうかどうか迷ってたみたいだけど、今は遠慮が無くなってきて懐いている。
明日はもう一匹の仔犬を紹介します。
数日前に海氷が流失してしまい、また海岸での犬ぞりトレーニングに逆戻り。でも何も出来ないわけではない。新しい仔犬もいるので、6ヶ月の「銀河」がレッスンを始めるのにはちょうどいいかな。明日あたりから仔犬のレッスンを始めよう。
写真上:8月生まれの「レオ」君。オス。
写真下:今日のシオラパルク前の海。日課で裏の丘から、全体の写真を毎日撮影している。今日は少し強めの風が吹いている影響で、再凍結し始めた海水面は、見渡せる全体の50%ほどが、表面が開水となっている。
「銀河(ぎんが)」
12月8日(木)シオラパルク ブリザードのち晴れ -21.5℃
6日からの地吹雪は、7日未明には強烈なブリザードとなり、今日(8日)の午前中まで続いた。昨夜は3~4時間ごとに、ワンコたちが埋もれていないか見回りをしてた。昨冬は強烈なブリザードが無かったが、久々にシオラパルクらしいブリザードだった。フィヨルド内の海氷が全部流失した模様。村の前の海岸には打ち寄せる波しぶきが上がっている。隣り町のカナックでも、珍しく同じくらいのブリザードだったようで、町の前の海氷が動いたとのこと。カナックは地吹雪はそれなりに吹くが、どちらかというとブリザードと呼べるような強烈な風は少ない場所。
さてワンコたちを応援して頂いている皆さま!まだまだワンコ紹介は続きます。今日紹介するのは「銀河(ぎんが)」オス、6ヶ月。実は今シーズン、シオラパルク村に入って間もなく、ユーソッフィ爺さんから、この夏5月に生まれたオスの仔犬を譲ってもらった。夏にボートで、カナックから連れてきた仔犬の一匹とのことで、血縁も離れているので、僕の犬ぞりチームに加入させた。昨冬は、僕がこちらに滞在中に仔犬が生まれず、最年少のコテツ(2歳)の下の世代が空いてしまったので、なんとか新たに加入させたいと思っていた。日本で留守番中の勇希君に、「なんていう名前にする?」と聞いたところ「あのね、“ぎんが”にして!」ということで名前が決定。どうやらウルトラマンに「銀河」がいるんですか??日本の家にはテレビが無いので、僕はよく分かってないのだけど・・(笑)顔がウルトラマンに見えたのだろうか?
写真上:海氷が流失したシオラパルク前のフィヨルド。
写真下:「銀河」オス6ヶ月。日に日に体格が良くなっていきます。
「アーベェ」
12月7日(水)シオラパルク ブリザード -21.0℃
「アーベェ」オス、9歳。わがドックチームの最年長。名前の意味は“セイウチ”。ハードなソリ曳き犬の世界では、もういつ引退してもおかしくない年齢だ。たいていは7~8歳でリタイヤしてしまう。チームのリーダー犬でもあるアーベェ。少しでも長く走ってくれますように・・。
昨日の夕方から地吹雪となり、未明にはさらに勢力がアップして、強烈に吹き荒れている。風速は20m/sを越えている。視程は殆どゼロ。これで海氷は、おそらく流失しただろう。こういう時は犬たちが雪に埋もれて、窒息してしまうケースがよくある。定期的に見回りに行って、埋もれそうな犬は雪の上に出してやっている。
写真上:チーム最年長の「アーベェ」。
写真下:窓から見た、村の電灯。地吹雪で霞む。