20201117日(火) グリーンランド・イルリサット 曇り

 小学生低学年の頃、図書室で借りた野口英世の伝記本を読んだ。「僕も野口英世のようなお医者さんになる!」などと言っていたことがあったっけ。両親からすれば、その通り進んで欲しかったようだが、そういうわけにはいかなかった(笑)。

黄熱病という伝染病に立ち向かい、アフリカへ出かけたが、自ら感染し倒れてしまった。(当時の顕微鏡では、ウイルスの発見は出来なかったのだけど)大きな志に立ち向かう姿に憧れたのかもしれない。

 

出国直前に大阪でPCR検査を受け、陰性証明書を発行して頂いた。グリーンランド入国に5日以内の証明書が必要なのだ。保険が利かず、高かった。今シーズンは予算がヒーヒーなのに・・(笑)

今日17日、グリーンランドのイルリサットに到着した。ワンコたちが待つ最北のシオラパルク村に辿り着くには、Covid-19規定で、このイルリサットでさらに14日間の待機か、あるいは入国5日目のPCR検査が現時点では義務付けられている。今しばらく時間がかかる。

コロナ騒動止まぬ中、伊丹~羽田~フランクフルト~コペンハーゲン~グリーンランドを経由する道程に、ふと野口英世を思い出していた。まあ、当時とは比べものにならないくらい、リスクの少ない時代だと思うけど・・・。

20201117(ブログ用)-2
 

今シーズンのグリーンランド渡航、北極活動も、どうしてこんな時に、という批判を受けるのかもしれない。でも目標があるのだ。志があるのだ。人生を北極に賭けてきたのだ。

決められた規定・ルールの中で、手続きや段取りを経て、現時点では許されて、渡航が可能なのだ。本気で取り組んでいるならば、目指すのは普通だと思う。

僕は、60歳までに達成したいと掲げている目標の一つ、日本人とも“歴史的”(これが重要だ)に関りの深い、世界最北の先住民族の村「シオラパルク」に、「観測施設を設営したい!」。カナックではない。まだまだ皆さんへの説得力に欠けているようだ。冗談で口にしているのではない。必ず実現するのだ、と言い聞かせて今シーズンも頑張ろう。

5日目のPCR検査、陰性でありますように・・。

 

写真:5月末の帰国時には、お店はすっかり閉じていたフランクフルトの空港は、今回(1116日)は早朝にも拘わらず、お店はオープンしていた。