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地図上の右の緑のテントマークが出発地のレゾリュート、黄色の犬マークがキャンプ地、左の緑のテントマークが、バサースト島内の観測小屋(東小屋)を指します。

Google Map
では、

http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&msa=0&msid=108625101905361637327.000463c90d141a4c350e6&ll=75.217222,-96.623098&spn=1.904449,9.887695&t=h&z=7

を参照してください。

 

●2009/03/01 (DAY5) -33.3度 晴れ 風速3.0/s 視程15km以上
10:00 P3を出発
16:40
 P4にて行動終了

本日の移動距離約50km

足の怪我はボチボチ回復してきた。

旅行に出てはじめて1日快晴で、氷の状態もよく、距離も稼げた。

今は、バサースト島の沿岸にいる。明日は、島の海岸線沿いに北上する。明日は乱氷帯を抜けなければならないようだが、バサースト島に上陸し、観測小屋(東小屋 P5)まで一気に行けるかもしれない。レゾリュートから東小屋までスノーモービルで物資補給を依頼しているアリーサク(レゾリュートで遠征をサポートしてくれているアジズの妻)にも、明日、ルート上で遭うであろう。


●2009/03/02 (DAY6) -28.9度 吹雪 風速8.0m/s 視程300

ブリザードにより停滞。地図上P4

キナリの食欲が戻ってきた。やはり出発当初からホワイトアウトの中で目印となる目標なく白い中を先頭を走ってきたのが堪えたのだろう。

シンとコウは、キャンプ地ではいつもテントの風下で寝ている。時々シンがコウをいじめている。シンはオスなだけあって、コウより体格がよく偉そうだ。

今日は吹雪で視界がまったく利かない。

ここはレゾリュートから直線でつなげば120km程度だが、氷の薄い場所や乱氷を迂回するので、実際の移動距離は150kmを越える。今日、レゾリュートからスノーモビルでドッグフードや燃料などの補給物資を届けてくれることになっているアリーサクもこの悪天候では来られないはずだ。外に出ればたちまち凍傷だ。来たとしても、ホワイトアウトの中、ドッグチームを見つけることができずに、通り過ぎてしまうだろう。しかし、こんな天気で出るのは気違いと冒険家くらいだ、冒険家ですら出ないのではないか?

 

絶対に来ないであろうと思っていたアリーサクが、夕方になって、相棒のケナと補給物資とともにやってきた。ドッグフード1袋を置き、残りの物資とともに先に東小屋に向かった。彼女たちも海氷面の凸凹が見えず、ここまで来るのに苦労はしたようだが、冒険ではなく、確かな経験と実力があって、この吹雪の中をやってきたのだろう。

●2009/03/03 (DAY7) -27.2度 風速3.9m/s 曇りのち晴れ

1000 P4出発

1730 バサースト島の上陸口 P5にて行動終了

移動距離35km

朝一番はまだ風が強かったが、だんだん風が収まってきたので出発することにした。

今日はアリーサクたちのトレースを追ってきたが、トレースはよく見失う。バサースト島の上陸口であるポーラーベアパスの入り口で、本日の行動を終了した。その名のとおり、白クマのけもの道だ。明日は、ポーラーベアパスの谷を凍結している川沿いに上り、東小屋に向かう予定。東小屋まであと直線距離で15kmの距離。

アリーサクたちのスノーモビルトレースを見つけながら進みたい。

寒かった。指先が冷たい。

 

●2009/03/04 (DAY8) -37.2度 風速0.3m/s 晴

930 P5出発

1300 東小屋P6

移動距離20km

アリーサク達のトレースを追うが、何度も見失い、谷を迷いそうになった。幸い本日は視界が15km以上と良好で、途中で小高いところに建造物らしきものを発見した。双眼鏡で確認すると小屋だった。小屋は標高80mの地点にあった。アリーサクに再会する。

補給されたドッグフードや燃料をそりに積み込み、明日の出発準備を行う。