位置は、Google Map

http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&msa=0&msid=108625101905361637327.000463c90d141a4c350e6&ll=75.217222,-96.623098&spn=1.904449,9.887695&t=h&z=7

を参照してください。

 

2009/03/08 (DAY12) -38.3度 晴れ 風速3.6/s
11:00 P6東小屋を出発
17:00
 P7にて行動終了

本日の移動距離約35km

朝、まだ風は吹いていたが東小屋を出発した。これが白夜であれば、一日中太陽が出ているので、時間を気にせず風がやむのを待って真夜中(の時間帯)に出発ということもできるが、まだ一日の半分強は夜である。天候の回復の見込みがあるときは、待ってばかりもいられない。数日前に上ってきた谷を下り、再び海氷に出て、バサースト島に沿って北上を開始する。海氷はいい状態だ。

足の痛みはまだ残り、ダッシュはできないが、普通に走れるくらい回復している。

なるべく風を受けないように気をつけてはいるが、それでも凍傷は避けて透れない。顔に受けた凍傷は我ながらすさまじい。鼻が特にひどい。

レゾリュートには遅くても3/25には帰りたい。帰ったらすぐに4月の旅行準備に取りかからねばならない。食料を新たに買い集めパッキング、レゾリュートでサポートしてくれるアジズとドッグフードの補給の打ち合わせ等、忙しくなる。

 

2009/03/09 (DAY13) -34.1度 晴れ 風速0/s
9:30 P7出発
16
00 P8(北緯765分)にて行動終了

本日の移動距離約30km

今日は全体的にすがすがしい天気だった。

今日、北緯76度を越えた。

夕方、陸地まで歩いて雪のサンプリングを行う。沖合いの海氷は、昨年の夏に溶けこの冬に凍った一年氷であるが、沿岸沿いは多年氷のようだ。氷の表面を砕いてなめてみても塩辛くない。いいコアが採れそうだ。明日は腰を据えてここで氷の観測を行い、この3月期の旅行はこのあたりを折り返し地点にしようとおもう。

犬たちもよく走ってくれている。アミバルが元気だが痩せている。レゾリュートに帰ったら虫下しの薬を飲ませてやろう。

天気予報では今日の最低気温は今期最低の-48度になるらしい。テント内ではコンロ2つをつけっぱなしである。凍傷で指先にピリピリ痺れを感じる。

今日はビッグニュースあり!極地研究所名誉教授でアバンナットプロジェクトを応援して下さっている渡邉興亜先生が323-26日にレゾリュートに来てくださることになった!渡邉先生、感激です、どうもありがとうございます!

 

 2009/03/10 (DAY14) -41.1度 晴れ 風速0.2/s

 

昼過ぎまでP8にて観測

P8から少し北上し、P9(北緯7609分)をこの3月期の旅行の折り返し地点にすることにした。P9の北方は乱氷帯が続いているのが見渡せる。乱氷帯は一旦入り込むと氷の段差や氷の間につまった柔らかい雪でソリがすぐにスタックする。進むにも、何度も荷物を全部降ろしてからソリを引っ張り上げ荷物を積み直さねばならず、途中で引き返すとしても、ソリの方向を変えるのにまた苦労をする。今、ここは無理をするところではない。今シーズンのメインは4月期の旅行である。観測を続けながらレゾリュートまで戻ろう。折り返し地点から少し南の氷の平らテントの張りやすいところP10で本日は終了とする。

 

今、白クマに付きまとわれている。500mほど先の氷山の影に1匹ウロウロしているのだが、こちらを狙っているのかもしれない。ライフルに弾を込め、構えてテントの前で待機している。犬たちが唸っている。