201001071 201017日(木) 晴れ

 町に白熊が現れた!朝の5時過ぎに気象観測に外に出て、犬たちのところに行くと、なんだか変に吼えたり唸ったりするので、放し飼いになってる犬が暗闇の中をウロチョロ近づいて来ているのかな?くらいに思ってそのまま宿舎に戻った。その数時間後、僕の犬たちを繋いでいる場所から50メートルほどしか離れていない場所で白熊が獲れたという。宿舎からも100メートルくらいしか離れていない場所。ライフルを持って駆けつけてみると、すでにイヌイットにより射殺されていた。どうやら犬たちの様子がおかしかったのは、近くに白熊が徘徊していたからのようだ。まだ体長150cmほどの若い白熊だった。

この場に及んで、人里に現れる野性の白熊はやはり射殺するべきだと思う。動物保護という観点からいくと、追い逃がすべき、となるのかもしれないが、白熊が人間を食べる事故は現に起きている。

ひとつ投げかけたいのは、本当に世間で騒がれているように、白熊は絶滅の危機にあるのだろうか?グリーンランドといい、現地に住んでいるエスキモーの人たちの話と、どうも食い違いがあってならないような気がする。ちなみに僕が見る限りでは、白熊はイヌイットにより乱獲はされていないと思う。そして白熊は海氷が無くても、陸で寝ているアザラシやセイウチを狩って食べる方法だって知っている。餌を獲る競争率が激しくなって共食いなんてことも出てくるかもしれないし・・。本当はどっちなのだろう?興味のある問題だ。

 今日は天気も良く、犬たちのトレーニングと海氷観測へ。

写真上:建物の周りに白熊の足跡が続く(赤い矢印)。

写真下:海氷の厚さを測定する風景。

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