【3月21日】-26.2度

朝、風が収まった。珍しく視界も効いている。今日もう一日、もう少しだけ南側を探索しようと用意を始めたのも束の間、また天気が急転し、強い地吹雪。今日も停滞となった。もともと今日を折り返し日と予定していたので、明日からは北上し、前回の補給地へ一旦戻り、補給後、メルビル島の北部を目指す予定。

風が止むのか止まないのかどっちつかずの状態がここ1週間続いている。このところ風の向きは北東ないしは北西である。南に向かうのは風を背に受けるのでまだよいが、北に向かうには風を正面からまともに受けるため凍傷を免れない。弱まれ、風!

同じ場所で何日も風に吹かれ停滞すると、テントやソリや犬たちの周りにドリフト(雪だまり)ができ、だんだん埋まってくる。時々雪に埋もれた引き綱を引っ張り出すのは、引き綱が動かなくなると犬が動けなくなるからだ。犬たちはブリザードでも騒いだり丸まって寝たり、元気にしている。

夕方、少し低い地吹雪になり、赤い夕日がきれいに沈んでいった。今日の日の入りは20時頃である。今日は春分。日本も北極も昼と夜が半分半分である。

明日には動きたい。

P1050032 【3月22日】-29.5度 晴れ!

戻り始めるその日に久しぶりの晴れだ。このまま晴れが続くと名残惜しくなるが、北極の天気は変わりやすい。無理をして、補給を受けられなくない事態に陥れば致命傷だ。北上を開始する。

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写真:メルビル島のConself Headに上陸し、しばし、犬たちと戯れる。

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